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米株式相場はこのところ上げているが、一部の市場関係者の間では「ベアマーケットラリー(弱気相場のなかでの一時的上昇)」にすぎず、この先再び下落に向かうとの見方が出ている。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げや景気減速が相場の重荷になると懸念されている。

「相場が大底を打ったと判断するのは時期尚早」だ──。バンク・オブ・アメリカのアナリストらはそう警告し、今後さらに下振れする可能性があると指摘する。とくにFRBが当面利上げを続けるとみられることから、投資家には引き続き「戦術的に慎重な」姿勢を保つよう忠告している。

今期の決算発表シーズンに主要企業による業績の下方修正が相次いだにもかかわらず、米国株は6月16日につけた安値から反騰。S&P500種株価指数はこの間におよそ12%上昇し、過去3週連続で続伸している。

今年前半に値崩れした米国株が持ち直し始めるなか、投資家は最近の値上がりはベアマーケットラリーにすぎないのか、それとも新たな強気相場の始まりなのかを見極めようとしている。

バンク・オブ・アメリカは、伝統的に相場底入れの兆候とされてきた失業率悪化やFRBによる利下げ、利益予想の引き下げ、2年物米国債の利回り低下などはいずれもまだ起きていないと注意を促す。また、直近3回の安値は投資家が株を売り越し始めたあとにつけたが、6月末以降、同社の顧客は株式を買い越しているという。

LPLファイナンシャルのチーフグローバルストラテジスト、クインシー・クロスビーは、5日に発表された7月の雇用統計が予想外に堅調だったことも、最近のベアマーケットラリーがまもなく終わるというサインだとみる。投資家は、今回の統計はFRBの積極的な利上げ姿勢を後押しするものになったと考えている。

ネーションワイドで投資調査部門を率いるマーク・ハケットは「投資家は強気派と弱気派の間で綱引きになっている」ような状態だと説明。投資家の判断は不安によって左右されるようになっており、こうした状況は一般に「方向感を欠いた相場変動」を招くと警鐘を鳴らす。

相場が安値を更新することになった場合、投資家はどう動くべきか。「ベアマーケットラリーに乗じて現金を調達し、より質の高い資産に回す」というのがバンク・オブ・アメリカの助言だ。

同社は投資家に「配当金や債券クーポンの再投資をいったん停止し、タックスロスハーベスティング(値下がりした株式を売って損失を確定させるなどして、課税対象となる収入を減らす節税策)の手法を講じたうえで、より良い買い場を探る」よう勧めている。

編集=江戸伸禎

バンク・オブ・アメリカ

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