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Forbes JAPAN Web編集部

スマートバンクCEO 堀井翔太(撮影=曽川拓哉)

2012年、日本で初めてのフリマアプリ「フリル(現ラクマ)」をつくった堀井翔太。2016年に事業を楽天に売却すると、わずか1カ月後には再び起業家の道を歩み出した。原動力となったのは、メルカリに敗れた悔しさだったという。

「メルカリはこの10年で最も成長した企業です。フリマアプリ市場を最初に作り出したのは我々でしたが、リーディングカンパニーにはなれなかった。その悔しさを晴らしたかったんです」

志をカタチにするべく、2019年4月にスマートバンクを創業。「連続起業家」としての堀井への期待度は高く、立ち上げ初期には10億円を資金調達し、2年後の2021年5月に、家計簿アプリとVisaプリペイドカードをセットにしたサービス「B/43(ビーヨンサン)」の提供を開始した。

そして、この7月13日に、グロービス・キャピタル・パートナーズ、グローバル・ブレイン、Z Venture Capital 、ANRI、三井住友海上キャピタル、DBJキャピタルから、シリーズAラウンドとしてさらに20億円の資金調達をしたと発表した。

順調に資金調達を進めるスマートバンク。同社を率いる堀井は、かつてのフリマアプリ時代の反省をどのように活かし、二度目となる起業の勝ち筋をどう考えているのか、彼の言葉から探る。


スタートアップには参入障壁が高い


家計簿アプリにはすでにいくつもの企業が参入し、決済という領域ではLINE Payや楽天Payなど巨人が立ちはだかる。その領域を勝ち抜くうえでキーワードとなるのは「資金移動業」と「B/43ペアカード」だという。

現在、出回っている家計簿アプリのほとんどが、銀行口座やクレジットカードと連携させ、引き落とし額をアプリ上に表示させるものや、レシートを読み取って支出を管理するもの。

スマートバンクの提供するB/43は、発行されたカードにユーザーが銀行口座やクレジットカードなどを介して入金し、決済されると履歴がアプリ上に記録される。旅行代や外食費など、目的別にお金をストックしておける「ポケット機能」やBNPL(後払い)機能もある。

ただし、こうした仕組みをつくるには「資金移動業」という免許が不可欠だ。この免許は銀行等金融機関以外の事業者が送金サービスを展開するために必要なもので、スマートバンクは2022年に取得した。堀井は次のように語る。

「純資産が1億円必要だったり、社内のコンプライアンス体制が整備されていなければならなかったりと、求められる要件が多く、免許の取得には約1年半かかりました。こうしたハードルがあるため、スタートアップが始めるには難しいビジネスでした」

文=露原直人 撮影=曽川拓哉

資金調達VC

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