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世界が直面する課題の解決方法

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ヘリコプター、トラック、フェリーより高い効率と費用効果が期待されるドローン。交通の便に優れた国々でも、山岳部や砂漠地域に暮らす人々のための重量物空輸ドローンの活用には、高い関心が寄せられています。

世界経済フォーラム(WEF)、「年次総会2022」のアジェンダからご紹介します。


・ドローンは、サプライチェーンの一般的な機能として急速に普及しつつあります。

・医師たちは、世界でも辺境の地にいる患者のもとへ、ドローンを飛ばして医薬品やワクチンを届けています。

・農業従事者はドローンを使って、空から農作物の様子を確認しています。

・最新のドローンの中には、マルハナバチ程度の大きさのものもあり、捜索や救助活動への利用も考えられます。

新型コロナウイルスのパンデミックをきっかけに、ドローン各社はドローンの新たな用途の開発を急いでいます。アフリカでワクチンを運んだり、ロックダウン(都市封鎖)で外出できない家庭に消費財を届けたりするなどの活用法です。

ドローンは、サプライチェーンの一般的な機能として急速に普及しつつあります。

ドローン運用会社は、最大500キログラムまでの重量物を輸送できる重量空輸システムを開発しています。このようなドローンは物資の種類によっては、ヘリコプター、トラック、フェリーより高い効率と費用効果が期待できると、システムの提案者はコメントしています。

ドローンによる物資輸送は、食料品、医薬品、工業用物資の配達を容易にし、主要交通網から遠く離れた地域に生活する人々には、朗報となるでしょう。交通の便に優れた国々でも、山岳部や砂漠地域に暮らす人々のための重量物空輸ドローンの活用には、高い関心が寄せられています。

ここでは、ドローンの更なる活用のために取り組んでいる3つの企業を紹介します。

1. ヘルスケアを届けるドローン


大きな躍進のひとつに、ヘルスケア分野への応用があります。ドローンによる医療品配送企業である米ジップライン社(Zipline)は、ルワンダとガーナの農村部に住む人々へ、ドローンを使って医療物資を配送してきました。同社の軽量ドローンは、その物流拠点から最高85キロメートル離れた診療所まで医療物資を配送できるため、輸送時間を短縮し、血液などの腐敗しやすい物資は、使用期限切れになる前に必要な場所に届けられます。

ガーナでは、ジップライン社システムの導入により、新型コロナウイルス感染拡大防止への取り組みが速やかに支援され、わずか3日間で1回目ワクチン供給量の13%が届けられました。

CNBC(コンシューマー・ニュース・アンド・ビジネス・チャンネル)のリポートによれば、米国では、ジップライン社は小売り大手のウォルマート(Walmart)との提携の一環として、ヘルスケア・健康関連商品を消費者へ直接宅配しています。米国・アーカンソー州のピーリッジでは、住民はヘルスケア商品をオンラインで注文でき、その日のうちにドローンで届けてもらうことができます。

日本でもこのような発想が軌道に乗っています。ジップライン社は九州にある五島列島の薬局や診療所にドローンで医療物資を配送しています。同社CEO(最高経営責任者)のケラー・リナウド(Keller Rinaudo)氏は、「ヘルスケア製品の宅配は、パンデミックへの対応方法、患者の治療方法などを、完全に変えることができるのです」とコメントしています。

文=Simon Read

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