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全米の銃犯罪データベースの「Gun Violence Archive」によると、米国では今年に入ってから7月3日までの間に、4人以上が負傷または死亡した銃乱射事件が306件発生しており、年間の銃乱射事件の件数は、2021年に記録した2014年以降で過去最高の692件に近づきつつあるという。

Gun Violence Archiveによると、2022年に銃器が原因で死亡した米国人の数(犯罪や事故を含むが自殺は除く)は、約1万人で、現状のペースが続くと2020年の約1万9500人を上回る可能性があるという。今年上半期の銃の販売件数は、昨年の同期比では16%減、2020年の同期比では21%減の約880万丁だったが、それでもパンデミック前の水準を大きく上回っている。

全米の銃乱射事件はパンデミックの最初の年の2020年に急増し、それまでの12カ月と比較して30%も増えていたことが、昨年、ある調査で明らかになっていた。全米の大都市では殺人などの暴力犯罪が2020年に急増し、昨年も増え続けていた。

一部の研究者は、この衝撃的な傾向の一因を、コロナウイルスの大流行がもたらした経済的・心理的ストレスに求めている。銃業界の専門家たちも同様に、パンデミックによって多くの人が身の危険を感じたため、銃器の販売が当初2020年初頭に急増し、抗議運動が吹き荒れた大統領選の夏を通して高止まりしたと考えている。

バッファローで10人が死亡したスーパーマーケットでの銃乱射事件や、テキサス州で21人が死亡した学校での銃乱射事件などを受けて、連邦議会は先月、過去30年近くで最も重要な銃規制の連邦法を成立させた。バイデン大統領が署名したこの法律は、18歳から20歳までの銃購入者の身元調査を強化し、裁判官が危険な人物から銃を取り上げることができるレッドフラッグ法の制定を各州に促している。

しかし、この法律は民主党の当初の目標には程遠いもので、殺傷力の高いアサルトライフルの禁止や大容量弾倉の禁止などは盛り込まれていない。

編集=上田裕資

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