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フォーブス ジャパン編集部 編集者

マーク・ネイガー(左)と堀江愛利(右)

「アントレプレナーシップはさまざまな人間の障壁を乗り越えることができる——シリアの難民でも女性でも。そのことをこの目で見てきた」。そう語るのは、スタートアップ体験イベント「スタートアップウィークエンド」を世界120カ国以上、年間1000イベント、20万人以上のコミュニティに育て上げたマーク・ネイガーだ。

また、米シリコンバレーで女性に特化した起業アクセラレーター「Women’s Startup Lab」を運営し、CNNのビジョナリーウーマン10にも選ばれた女性起業家・堀江愛利は、「人(ヒト)」をアクセラレータープログラムの中心に据え、個人の強みやパッション、バックグランドを活かした起業家支援で、世界に数多くの女性起業家を輩出してきた。

シリコンバレーなどの一部都市や一部の限られたコミュニティに資金と人材が集中し、未だ女性への投資は3%以下にとどまる。市場を独占して成長するモデルには、格差や分断など、さまざまな弊害や課題が顕在化しつつある。

堀江は2022年3月、新たに起業家精神をもつ高校生や女性を支援する一般社団法人Women’s Startup Lab Impact Foundation Japan(日本での活動名/Amelias)を日本に立ち上げた。「自分を、社会を変える力を持つアントレプレナーシップを通して、閉塞感のある日本のマインドセットを変えたい」と語る。

ネイガーは2016年、スタートアップウィークエンドを離れ、人口3000人ほどの米コロラド州テリュードに家族で移住。現在はリッチウェイというさらに小さな町に住みながら、ファンドを立ち上げてコロラドの地域企業に投資をしている。

そのふたりが共通して語るのは、スタートアップの主役は「企業の成長」から、人種やジェンダー、居住地域に縛られない「人の成長」に変わる、新たな時代を迎えつつある、ということだ。

コミュニティの潜在的可能性とは?


堀江愛利(以下、堀江):スタートアップウィークエンド(以下、SW)を世界最大級のスタートアップ・コミュニティに発展させたネイガーさんですが、私自身SWのイベントに参加した時の衝撃を覚えています。SWのスピード感、人を巻き込みその意欲を掻き立てる熱気は忘れられません。

マーク・ネイガー(以下、ネイガー):人を巻き込む力にとどまらず、アントレプレナーシップには人や世の中の文化、価値のそのすべてが含まれていると明確に感じています。アントレプレナーシップは地球上でもっとも強く人を感化し、人を結びつける力です。

私がそう感じるに至った経験をしたSWとはそもそも、金曜の夜から日曜の夜までの”週末”54時間でチームを組んで協力し、実際に起業可能なスタートアップの構築を目指すスタートアップ体験イベントです。実際には何かサービスを立ち上げる「結果」を重視しているのではなく、どうやって0から1を作り出し起業するのかを「学ぶ」場になっています。

私はMBA修了後に勤めていた会社をリーマンショックをきっかけに離れ、自身で起業しようとしたのですが、その時MBAで学んだ知識が実際には全く役に立たず、本当に大切なのは人で形成されている包括的なコミュニティであることに気がつきました。

インタビュー、構成=岩坪文子、荒川未緒

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