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世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

(c)British Library

1862年7月4日、とある数学者がボート遊びの折に少女たちにせがまれて即興で物語を語って聞かせました。この物語こそ、後に推敲を重ねてルイス・キャロルというペンネームで出版される「不思議の国のアリス」です。

少女たちはルイスが講師をしていたオックスフォード大学クライストチャーチ・カレッジ学寮長の娘たちで、ルイスはそのうちの1人であるアリスを主人公にして物語をつむぎました。その物語を気に入ったアリスに頼まれ、ルイスは自ら挿絵も描いた手書きの本「地下の国のアリス」を完成させます。その手稿本は1864年にクリスマスプレゼントとしてアリスに贈られました。

長らくアリスの手元にあった手稿本は、未亡人となったアリスによって1928年にオークションにかけられます。1万5400ポンド(約7万5千ドル)で競り落とされて米国へと渡り、ビクタートーキングマシン創設者のエルドリッチ・ジョンソンの手などを経て、手稿本は1946年に再びオークションにかけられました。

これを米国の議会図書館長ルーサー・エバンズが5万ドルで落札します。落札額が伸びなかったことについて、ニューヨーク・タイムズは本の内容になぞらえて縮み薬を飲んだに違いないと報じました。しかし、実は文化遺産である手稿本を英国に返そうと目論んで寄付を募っていたエバンズのために、周囲が価格のつり上げを手控えたのだと言われています。

エバンズは1948年にこれを大英博物館に寄贈しました。現在、大英博物館で大切に保管されており、オンラインギャラリーで全ページを閲覧することができます。

連載:今日は何の日?

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執筆協力=アステル

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