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米国の最高裁判所は6月23日、「国民は公共の場で武装する広範な権利を有する」という判決を下し、自宅外での銃の携帯に厳しい制限を設けたニューヨーク州の法律を無効としたが、その数日後、ニューヨーク州の当局と市の当局は、追跡が困難な自家製の銃器「ゴーストガン」を販売する銃販売業者に対する訴えを起こした。

ニューヨーク州の検事総長のレティーシャ・ジェームズと、ニューヨーク市長のエリック・アダムスは29日、「ゴーストガン」と呼ばれる組み立て式のシリアル番号のない銃器(追跡が不可能で購入時の身元調査の対象外の銃器)を販売する複数の銃販売業者を相手取った訴訟を、州裁判所と連邦裁判所で起こした。

訴状では、業者が未完成の銃のパーツをニューヨークの住民に販売する行為が、法律に違反するとされている。さらに、これらの業者が合法的に銃器を販売しているように見せかけて、「虚偽の広告を行っている」と主張し、ニューヨーカーの「健康と安全を脅かす」と述べている。

原告らは、裁判所に対し、ゴーストガンの製造に使われるあらゆるパーツの販売・流通を禁止することを求め、業者らがゴーストガンの販売で得た利益を没収するよう要求している。

ニューヨーク市警は、2022年の年初から6月14日までの間に175丁のゴーストガンを没収しており、この数値は、押収された銃器の9%を占めているとされる。ニューヨークでのゴーストガンの押収件数は、2018年の17丁から、2021年には263丁に急増し、今年はその記録をさらに上回る見通しだ。

ゴーストガンは近年、重要な問題となっており、ホワイトハウスは、2021年だけで2万丁のゴーストガンが連邦政府に押収され、2016年から10倍に増加したと述べていた。

カリフォルニア州やイリノイ州の議員もゴーストガンの規制に乗り出しており、バイデン政権は4月に銃販売店にシリアルナンバーの追加を義務付け、一部のゴーストガンの製造を禁止する新ルールを発表した。

編集=上田裕資

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