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シンガポールに拠点を置く暗号通貨ヘッジファンドの「スリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital:3AC)」が債務超過に陥り、英領ヴァージン諸島の裁判所から清算を命じられたとSky Newsが6月29日に報じた。このニュースは、すでに低迷中の暗号通貨市場にさらなる混乱を引き起こす可能性がある。

Sky Newsは、匿名の関係筋の話として、英領バージン諸島に拠点を置くテネオ(Teneo)のパートナーが破産管財人として呼ばれたと報じている。

Three Arrows Capitalが財政難に陥ったことは、17日にウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じていた。 27日には仮想通貨取引プラットフォームVoyager Digitalが、同社が約6億7500万ドル相当の返済を怠ったとして、債務不履行通知を発行したと発表していた。

ビットコインの価格は、今週初めに一時的に回復した後、4.5%以上下落して再び2万ドルを割り込んだ。このニュースによって、暗号通貨市場はさらなる打撃に襲われる可能性がある。

フォーブスはThree Arrows Capitalにコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。

今回の清算命令は、同ファンドが債務超過に陥るかもしれないとの憶測が流れてから数週間後に出されたものだ。今月初めにWSJは、Three Arrows Capital が崩壊したLUNAトークンに2億ドルを投資し、最近のビットコインの価格の急落でさらに打撃を受けたと報じていた。同社の創業者の一人であるカイル・デイビスは、資産の売却や他の企業による救済を含む選択肢を探るためにアドバイザーを雇ったとWSJに語っていた。

27日には、ブローカーのVoyager Digitalが、Three Arrows Capitalに3億5000万ドル相当のステーブルコインUSDCと約3億2500万ドル相当のビットコインを貸し出したことを明らかにした。Three Arrows Capitalは、返済の期限を守らなかったという。

暗号通貨市場の動揺は、13日に大手のレンディング(貸し付け)サービスのセルシウス(Celsius)が「極端な市場環境」を理由にすべての引き出しを停止すると発表したことで、さらに高まった。

編集=上田裕資

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