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目利き投資家として知られるキャシー・ウッドは28日、自身が運用する上場投資信託(ETF)の大幅な下落にもつながっている米国の高インフレについて、昨年時点の見通しが甘かったことを認めた。米経済はすでにリセッション(景気後退)に陥っているとの見方も重ねて示した。

CNBCのニュース番組「スクワーク・ボックス」で語った。アーク・インベストメント・マネジメントを率いるウッドは、インフレがこれほど持続するとはみていなかったとし、その点では間違っていたと述べた。ロシアのウクライナ侵攻による供給制約の悪化などを背景に、インフレは「昨年考えていたよりも大きな問題」になっていると認めた。

ウッドは米経済は「リセッションに入っていると思う」とも発言。コストを押し上げ、利益が予想を下回る企業が続出する原因になっている過剰在庫が「大きな問題」だとの認識も示した。

ウッドは先週、米経済は今年1〜3月期にリセッション入りしたとの見方をツイッターで明らかにしていた。その際も大量の在庫が年内の経済成長を損なうおそれがあると言及しており、消費者心理が記録的な低水準に悪化していることにも懸念を示している。

米国の1〜3月期の実質国内総生産(GDP)は、新型コロナウイルスのオミクロン株の流行などが響き前期比年率換算で1.5%減と予想外のマイナス成長になった。ただ、4〜6月期はプラス成長に転じ、テクニカルリセッションとみなされる2四半期連続のマイナス成長は免れるとの見方が市場では強い。

28日午前に同じ番組に出演したニューヨーク連銀のジョン・ウィリアムズ総裁も、向こう数四半期、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げの影響で成長は鈍化するとみられているものの、「米経済は力強い」と述べ、リセッションはもっともありそうなシナリオではないとの見解を示している。

アーク・インベストメントの旗艦ファンド「アーク・イノベーション」は今年、電気自動車のテスラや仮想通貨取引所のコインベース、オンライン診療のテラドックといった組み入れ上位の銘柄が株式相場全般の急落につられて大幅に値下がりしたため、運用成績が急激に悪化している。2020年には150%値上がりしたが、足元では2021年1月につけた最高値から70%近く落ち込んでおり、今年だけでも50%超下落している。

編集=江戸伸禎

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