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「度が過ぎるくらいに寛大な姿勢」とは、部下が失敗したり、期待を大幅に下回ったりしたときに、それを(合理的な範囲で)寛大に理解し、ともに問題解決にあたり、同じ過ちを二度と起こさないようにするということだ。

従業員がミスをしたときに、こうした寛大な姿勢で対応した場合、その従業員のロイヤルティは最終的に、一度もミスをしない従業員のロイヤルティを上回るという。それを裏づけるデータもある。多くの研究者はこうした現象を、「サービス回復のパラドックス(service recovery paradox:問題が発生したときにそれにどう対応するかで、顧客や従業員のロイヤルティが以前よりも増すこと)」と呼んでいる。

とはいえ、「度が過ぎるくらいに寛大な姿勢」が、どんな状況でも奏功するわけではないと、チャンスは話す。過度な寛大さが最も効果的なのは、上下関係のある職場だ。私的な関係では、上下がなく平等なので、このやり方は当てはまらないかもしれない。

最後に、従業員へのインセンティブを、お金だけに限定すべきではないことに留意したい。魔法の質問を投げかけることによって、リーダーは、従業員が本当は何を望んでいるのかについて、理解を深めることができる。それが大きなきっかけとなって、従業員から認められ、それゆえに彼らの行動に影響を与えられるようになるかもしれない。

「従業員にインセンティブとしてお金しか与えてきていないのなら、彼らは、もっと多額をもらえる他の仕事を探すだろう」とチャンスは言う。

従業員へのアドバイス


従業員側としては、優れたリーダーであれば誰もが、従業員の成功を望んでいるということを忘れてはならない。従業員のほうから、上司に対して魔法の質問を投げかけることに、まったく問題はない。特に、昇進や昇給の交渉をしたい場合はそうだ。どうやって切り出そうかと悩んでいるなら、次の言い方を参考にしてほしい。

・可能な範囲内で最大の報酬にふさわしくなるためには、どうしたらいいでしょうか。

・次のレベルに進むためには、どうしたらいいでしょうか。

・[希望する職位]にふさわしいと認められるためには、どうしたらいいでしょうか。

こうした質問を投げかければ、従業員であるあなたが昇進するための道筋が見えてくるだけではない。管理職側にとっても、従業員の成功に積極的に関与できるチャンスになる。

ロールプレイをしてみよう


切り出しにくい話題を話そうとするときは、怖気づいてしまうかもしれない。しかし実際には、それほど恐ろしいことではない。落ち着いて話せるようにするには、練習が大切だ。

信頼できる同僚や友人に時間を作ってもらい、魔法の質問を取り入れたシナリオのロールプレイで相手になってもらおう。

練習をすることで、影響力に磨きがかかるのはもちろん、共感力と自信を育むこともできるはずだ。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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