Close RECOMMEND

世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版


でも、そのキャラクターの人生や世界観はもともとすごく作り込まれている。一人一人のキャラクターに小説や漫画、テーマ曲まであったりして、それをアニメという形で描くことができました。日本版では、ゲーム内と同じ声優さんがキャラクターを演じ、さらにストーリーを深めてくれました。

ゲームのキャラクターや世界観をアニメで深めることで、今プレイしているゲームがより価値あるものになっていく。そして、私たちのゲームにまつわるコンテンツが全てのエンタメの中で第一想起をとることができるようする。それが目指すマルチジャンルの取り組みです。

──今後のeスポーツにおける興行についてはどう考えていますか?

eスポーツという興行だけでビジネスを成立させようとしている企業も多いと思いますが、そうなると目指すべきゴールは、物販やチケット収入、スポンサー収入によって利益を上げることになるでしょう。

しかし、我々のゴールは、そこではありません。私たちの第一義のミッションは、最高レベルの知識とスキルを持つプレイヤーたちが戦うことによって生まれるストーリーや、エンターテインメントを届けること。そういう場をeスポーツの中でつくり上げて、ファンを魅了していく。そういう「場所」をひたすらつくっていくことが大切だと考えています。



そのためには、ライアットゲームズはこれまでPCオンラインゲームを中心に提供してきましたが、例えば日本のプレイヤーたちがNintendo Switchやプレイステーションなどのゲーム機器や、スマホ、モバイルなどでプレイできることを求めるのであれば、PCに限らず環境を整えていくことも課題であり、大きなチャレンジだと考えています。

日本のゲーム市場は世界第3位と言われていますが、人気の上位を占めるのはパズルゲームやリズムゲーム、ロールプレイングゲームですから、われわれは常にチャレンジャーです。私たちが提供しようとする世界観、eスポーツの考え方、収益モデルの考え方も、マジョリティのゲーム業界からすれば、異端かもしれません。

けれど、あえて私たちはそれを広めていきたい。より多くの方々にプレイしていただけるような土壌を作っていくことによって、ライアットゲームズの哲学も理解され、日本にあるゲームに対する「偏見」を少しずつ変えていくことができるはず。その良い変化の一端をライアットゲームズが担うことができるのではないかと考えています。


藤本恭史(ふじもと・やすし)◎ ライアットゲームズ(日本法人)社長/CEO。国内IT企業でのフィールドエンジニア職を経て、1998年マイクロソフトに入社。業務執行役員、Windows本部長およびセントラルマーケティング本部長、また2015年からはペイパルでマーケティング統括などを歴任し、2018年パブリッシング統括ディレクターとしてライアットゲームズに入社。2022年2月より現職。

構成=松崎美和子 写真=小田駿一

ゲーム

PICK UP

あなたにおすすめ