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ARIA 代表取締役 青山綾子

今回ご自宅での取材を受けてくれたのは、ARIA株式会社代表取締役社長の青山綾子氏。あらゆるビジネスのEC化を支援するプラットフォーマーとして、ホームページやECサイトの開発、制作、運用を請け負うほか、プログラミングスクールの経営、ECトータルマネジメントサービス「MIECRU」の提供などを手がける敏腕経営者である。
今回、仕事の時とは違う顔として見せてくれたのは、犬や猫を愛するペットラバーとしての一面。ただ可愛がるだけでなく、自身も利用した里親制度の仕組みをもっと多くの人に知ってもらいたいと話すなど、思い入れの部分まで伺った。


不動産から決済業界へ。その道程は起業へと続く


──今日は素敵なご自宅にお招きくださり、ありがとうございます。まずは自己紹介を兼ねて、これまでの職歴をお話しいただけますか?

20代の頃はいわゆる不動産のディベロッパーに勤めて、開発の仕事をしてきました。土地を購入して上物を建てて、ファンドに売却するか自社で販売するといった業務です。

そこからリーマンショックが起きて、転職を決意。今の会社に繋がるオンライン決済業界に入ります。SBI FinTech Solutionsという会社があるのですが、その子会社にあたるAXES Paymentという決済代行会社に入社し、代表と営業統括本部長を務めてきました。

──華々しいご経歴ですが、ネット決済のようなインターネット分野にはもともとご関心があったのでしょうか?



いえ、実を言うと全然(笑)。それまでいた不動産業界とは扱う額の単位が、突然ガラッと変わったのですが、こういう世界もあるんだと驚きながらも変化を受け入れたと言いますか。たまたま入った会社がそういう所だったので、そのまま頑張ってきたという感じです。興味が初めからあったというよりは、やりながらいつのまにか面白く感じるようになって、その道のエキスパートになっていったというのが正直なところでしょうか。

──ちなみに最初のお仕事についてお伺いしたいのですが、大きくなったらこんな仕事がしたいといった夢があったのでしょうか? 理想の街をつくりたいとか、何かディベロッパーの仕事に繋がるような?

不動産業界も、実はたまたま入社致しました(笑)。こんな答えばかりですみません。ただ、自分がこんな物件を建てたいなと思って、準備をして、育てていったものが実際に街にできるというのは感動でしたね。できた建物には、そこに住む方がいて、暮らしが紡がれていくという。そういうのは、見ていてすごく嬉しいな、やりがいがあるなと思ってやってきました。

その後に転職したインターネットの決済業界は、まあこちらも裏方の仕事には変わりないのですが、どんな業種にも必要なものですよね。やりながら、こんなに必要とされているんだという手応えがあって、それが自分でも意外に嬉しくて。ディベロッパー時代とはまた違うモチベーションをもって、続けることができました。

──そこから独立起業に至るまでは、どんな周囲の変化とご自身の心境の変化があったのでしょうか?

そもそも起業してみたいと思ったのは、20歳くらいの頃だったと思います。ただ、まだ何もできない、何ももっていない私が起業したところでなんなんだ? と思い(笑)、まずは外でちゃんと働こうということで、大学を卒業して、普通に就職して働き始めました。まずは勤め人として、自分のキャリアをどこまで伸ばせるかチャレンジしてみようと思ったんです。



子会社の代表をやらせていただいたことが、自信に繋がったのでしょうか。40代というのが節目だろうなと、いつしか考えるようになっていたんです。40歳になったら、自分らしい生き方についてもう一度考えながら、自分の会社で働いていたいな、というビジョンがなぜかありました。

──そして2019年にARIAの創業となったわけですね。扱う業種内容ですが、どちらかというとオンライン決済を手がけていた頃の経験がベースとなっているのでしょうか?

そうですね。重なる部分は少なからずあります。システム開発やECの制作といった部分は、前職では取引先がやっていた仕事でしたが、今度は自分たちで開発してお客様に提供しています。自社で開発や制作に携わるようになったことで、今まではやれなかったことがやれるようになりました。ECサイト構築から売上管理、決済、マーケティングまでEC運用に関わる業務を一つのプラットフォームで行える「MIECRU(ミエクル)」というECトータルマネジメントシステムを自社サービスとして提供しているのですが、これはやはりオンライン決済を手がけていた頃にお客様が抱えている課題に触れ、それを解決したいという想いから始めました。

すべての経験に感謝しながら、サステナブル企業を目指す


──ARIAの経営において、ポリシーとしていることはなんでしょうか?

お客様に対して「できない」と言うのを基本的にやめようというのがポリシーでしょうか。何とか試行錯誤をして皆で知恵を出し合って、お客様のためにできるようにするにはどうしたらいいかを考えれば、何らかの可能性があるかもしれない。100%できるかどうかは分からなくても、できることを信じて、お客様に満足していただけるようなサービスを提供しようと日々努力しています。

──起業しようと考えたのは、ずいぶん早いタイミングだったようですが、どなたか周りにお手本となるようなメンターがいらっしゃったのでしょうか?



全然いないですね。家族はみんな公務員で、うちでは私、“異端児”と呼ばれていました(笑)。

──では、観た映画とか読んだ本に影響されたとか?

そういうわけでもないんです。若い頃は、自由に自分のやりたいことを仕事でやりたいとかしか考えていませんでした。ただ、その手段としての起業というのが、なんとなく頭にあったのでしょうね。でも、いきなりそんなことはできないよね、と考える常識くらいはもち合わせていたつもりなので(笑)、まずは会社員として世の中で経験を積んでから、その先を目指そうと、軌道修正したのでしょうね。

──40代になるタイミングで、だんだんその夢への道筋が具体的に見えてきたと。

そうですね。きっと無意識にせよ、頭の中に起業への想いがあったからでしょうか、気づけばちゃんとそのタイミングが訪れたんでしょうね。

──お名前と同じ「青山」に会社があるというところに、シンクロニシティがありますね?

深い意味はなくって、なんとなく港区にオフィスがあるのってカッコいいなと(笑)。ミーハーですみません。青山・表参道を選んだ理由はそれくらいしかないです。

──今日はご自宅にお招きいただきましたが、ここは青山からもアクセスがいいですね。

はい。

──青山ライフはどうですか?

私は、まだこの辺りを探索ができていないので詳しくないのですが、良いお店は多いなと思います。当社はほとんどリモートワークにしており、皆メタオフィスに「出勤」している状態です。国内スタッフ、海外スタッフが常にメタオフィスにいるので、気軽に話しかけたり、相談、ミーティングができるので、不便はほとんど感じません。

──おうち時間を大切にしていらっしゃると。

はい。出かけても、このコたち家族が首を長くして帰りを待っていますから(ペットを撫でながら)。

──仕事をするうえで、大切にしている価値観とはなんでしょうか?

成功も失敗も含めて、やってきたこと全部、やってきて良かったなと思えるんです。念願の起業をして、自分の会社をやっているわけですから、大変なことがあったとしても、それが自分の望んだ生き方だと思えば、感謝しかありません。

あとはお客様、お取引様、スタッフに対して常に正直になるというのを心がけています。社内でも、誠実に考え対応するというルールを設けております。

──目先の利益を追うよりも、事業が続いていくことのほうが大事であるという価値観ですね?

 はい。最終的にはそうなってほしいです。いつか自分が年老いて、会社はスタッフが引き継いでこれからやっていきます、となった時も、これは今から言っているのですが、その時代によって流行り廃りがあるし、得意不得意もスタッフ次第で変わるべきものだから、どんどん変わっていっていいんだよと。その代わり、ぜひ長く続けてね、と話しています。目指すはサステナブルな会社ですね。

信じるスタッフたちを率いながら日々進化を重ねていく


──ネット業界は、進歩や変化が早い分野と言われています。日進月歩のインターネットテクノロジーを扱われていますが、どのように対処しているのでしょうか?

最初はもちろん、難しかったです。今は慣れてきたので、進歩に追いつけないとかそういうのはないですね。どんな分野のどんなニュースに着目して勉強すべきかなど、動向を見ております。とはいえ、まだ知らないこともありますし、いろんな新しい技術も次々に登場しているので、常に勉強しないといけないという気持ちで臨んでいます。

──仕事をしていて、アガる瞬間、手応えを感じるのはどんな時ですか?

お客様への納品が終わった瞬間、そして無事にご利用していただいているというのが分かった時です。ただ、案件によってはスタッフ皆で徹夜でチェックしたりと、大変さは始めた頃から変わっていないですが、より良いものをご利用していただきたいので、最後までスタッフ皆で全力対応しております。

──そういう時は会社に缶詰状態なのでしょうか?

いえ、そこはネット企業ですから(笑)、ZOOMで10数人のスタッフをずっと繋げっぱなしにして、並行して作業を進めるんです。あれこれとチェックをして、それぞれに指示をしてという時もありました。今は、私ではなくスタッフの責任者たちが頑張って対応してくれています。

──求めるようなスタッフは育ってきましたか?

はい。私の自慢ですが、うちのエンジニアは“会話上手なエンジニア”なんです。開発エンジニアが直接お客様と話ができるのは素晴らしいと思っていて、そうなってほしいなと思い、お客様を訪問する際も一緒に行き、その後も直接対応させています。お客様からは、非常に話が早く心強いとおっしゃっていただけるようになりました。

──それは頼もしいですね。実際に手を動かすエンジニアが直接相談に乗ってくれると、発注側もやりやすいですね。

コミュニケーションにかかる時間が早くなりますしね。

──そうして苦労した納品が終わった後の、何か自分へのご褒美やご祝儀といったものはありますか?

特にないです。やらなればいけないこと、やりたいことも多いので、一つが終わっても、また別の一つが締切に突入するという、嬉しい忙しさが続いています。それに、私にはこの先にまだやりたい事業がありますから。

──それは、いったいどんな?

先日、ニュースリリースも出させていただいたのですが、やりたかったことの一つがスタートする段階なんです。それは国境や言語、さまざまな環境を超え、いろいろな制約から解き放たれた世界で、誰もが自由にモノやコト、トキやイミまで取引できるメタバースを開発し、多くの方に使っていただくことです。やっと着手の段階まで漕ぎ着けたところですが(笑)。

──では、これからどんな課題がありますか?

当社はまだまだベンチャー企業なので、日本とベトナム支店で人材を増やし、会社の体制を強化したいと思っています。営業体制、システム、バックオフィスのそれぞれを強化し、そこからそれぞれの得意分野、スタッフのやりたいこと、やらなければいけないこと等、常に頭に入れながら会社を成長させていけたらと思ってます。

──ご家族に起業家はいないとおっしゃっていましたが、これまで影響を受けたり、参考にしたり、目を開かせてくれたりしたきっかけのようなものはありますか?

ここにある本たちです。私の愛読書たち。経営の本を、これまでたくさん読んできました。小倉昌男さんの『経営学』は夢中になって一気読みしましたね。たまたま大学院で、歴史のある会社の社長さんについて学ぶ講座があって、そこで小倉さんの話を聞き、興味をもって読みました。



『ビジネスに活かす「論語」』は前職のグループ代表である北尾吉孝さんの本です。これも目から鱗の学びが多くて、面白かったですね。さすがと唸らされました。

松下幸之助さんの『社長になる人に知っておいてほしいこと』にも感銘を受けました。「熱意」という言葉に触れて、私自身もすごくヤル気が湧いてきました。

もう1冊、稲盛和夫さんの『稲盛和夫一日一言 運命を高める言葉』は興味本位で買ったのですが、一日一語、365日分あって、日々少しずつ読んで考えさせられるいい本でしたね。

──ビジネス書ばかりですね。それ以外の分野は読まれないのでしょうか?

今はあまり読まないですね。ビジネスに関する本だけは、面白くてつい買って読んでしまうのですが。

──勉強家でいらっしゃいますが、勉強会とかセミナーを受けたりもするのでしょうか?

以前はそういった場にも足を運びましたが、今はオンラインで参加ができてしまうので、参加ができたらオンラインで参加するようになっています。ただ、納品に追われたりで実働が多くて(笑)。もっぱら家でペットに囲まれて本を読むというのが最高の勉強時間です。

頑張る力の源。愛する動物たちのためにできることとは


──趣味とか好きなことは?

もちろん、このコたちです。チワワのクロマティと、スコティッシュフィールドのアユとマル。ワンニャンライフは本当に忙しいです。世話も大変ですが、犬の散歩も長いんです。1時間から2時間は歩きますからね。本当に元気なコなんです。





──犬を飼っていると強制的に歩かされるので、健康にもいいですよね。それに、こんなに可愛いコたちが家で待っているから、早く帰りたくなるわけですね。

以前は全然違ったんですけどね(笑)。今はもう、あちこち出歩くというのは少なくなり、家でべったり、このコたちと一緒に過ごしています。やっぱり、コロナをきっかけにライフスタイルがすっかり変わりましたね。

──さて、Forbes JAPAN SALONのメンバーになって、これからこんなことをやってみたいとか、逆にこんなことをやってほしいと期待する部分は何でしょう?

やはり多くの方々の知見に触れたいです。Forbes JAPAN SALONの錚々たるメンバーの皆様から学びたいことがたくさんあります。実際私たちのサービスを見ていただいて、いろいろと突っ込んでいただきたいです。もっと進化できると思いますし、その進化によって皆様や会社、社会のお役に立てると思うので。

あと、仕事とは関係ないのですが、同じようにペットを飼っている方たちと連携を取りたいですね。情報交換がしたいです。それに、うちの猫たちは里親となって引き取ってきたコたちなんです。可愛いだけでなく、大切な生命を守ってあげるためにも、もっと多くの人たちにペットの里親のことを知ってもらえたらと思っています。

──シンプルにペットの情報交換の話から、ペットの里親のこと、ペットビジネス、ペットのウェルネスなど、いろんなテーマがありそうですね。イベントとしては、ドッグランパーティなどはいかがでしょうか?

いいですね、やりたいです!

私も2匹の猫の里親になっていますが、ペットたちのためにしてあげられること、意識を変えること、いろんな可能性についても、ぜひメンバーの皆さんからお知恵をお借りできたら嬉しいですね。



あおやま・あやこ◎ARIA株式会社 代表取締役。日神不動産株式会社で開発業務に従事。その後、SBI Fintech Solutions株式会社にて営業統括本部長として従事。SBI Fintech Solutionsグループである、株式会社AXES Payment代表取締役・株式会社ゼウス営業統括本部長を兼任従事。2019年にARIA株式会社を設立し、現在に至る。

Promoted by Forbes JAPAN SALON / interview & text by Shigekazu Ohno(lefthands) / photographs by Takao Ota

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