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CLAS代表取締役社長、久保裕丈(撮影=草葉あゆみ デザイン=中根涼花)

昨年9月には21億円の資金調達を果たし、2022年4月に創業4周年を迎えた家具・家電のサブスクリプション「CLAS(クラス)」。競争激化する業界にありながら、売り上げは2019年度、2020年度が前年比3倍以上、2021年度は2倍で、法人向けの貸し出し点数は延べ約22万点、個人向けには延べ5万点を突破。21年11月からは、プライベートブランド家具「CIRCLE(サークル)」の提供を開始した。

「“暮らす”を自由に、軽やかに」をビジョンに掲げるCLAS。月額10万円ほど利用している個人ユーザーもいるといい、そんな「熱狂的ファン」をいったいどのように獲得しているのか、設計思想に迫った。

「送料・交換料無料、最低利用期間なし」


「最短の利用期間を設けず、商品の交換はいつでもできます。そのうえ、返却手数料は0円で配送料もいただいていません。ここまでの家具・家電サブスクサービスは、ほかにないでしょう」

自信ありげに語るのは、代表取締役社長の久保裕丈(くぼひろたけ)だ。

CLAS代表の久保裕丈

月額利用料の最低価格は440円(税込)からで、例えば「脚付きシングルマットレス」は月額1540円から、電動昇降デスクは3630円からとリーズナブル。月額平均客単価は法人ユーザーで5万円ほど、個人・法人合わせた昨対比は約140%で、1顧客あたりの単価は年々上昇傾向にある。

サブスク利用できる商品は、全体の約7割を占める家具を始め、家電やベビーキッズ用品、観葉植物、アウトドア用品まで揃う。

「最高で月額10万円近く課金しているフリーランスの方もいます。モノを持ちたくなく、いつ引っ越すことになるのかも分からない、時には長く海外出張に出ることもあるのだとか。かといって間に合わせの商品製品や、家具付きの賃貸住宅では満足できる空間でなかったりします。

サービスを展開するなかで分かってきたのは、想像以上に、いまは”所有”したくないと熱望される方が多くいることでした。でもモノは持ちたくないけれど自分の理想とする暮らしはしたい。つまり、自分の気持ちに素直な暮らしをしたい方が、私たちのサービスに熱狂してくださっているのです」

創業以来変わらぬ意思決定の軸


メイン顧客は「暮らしの変化が早い個人や、事業成長スピードの早い法人」。その変化へ対応するには「軽やかさ」が重要だという。

その意味するところは何か。

文=山岸裕一 編集=露原直人 撮影=草葉あゆみ

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