ピンクダイヤモンド(Getty Images)

ここ数年、コミック本からピカソの絵画まで、あらゆるものを証券化して分割保有させるフィンテック系のサービスが誕生している。5月に設立された投資プラットフォーム「Luxus」は、40万ドル相当のアーガイル・ピンクダイヤモンドを2000口に分割した証券を発行し、1口200ドルで販売する予定だ。

同社は、ブラックストーンの元マネージングディレクターのダナ・オースランダーと、ファッション誌「ヴォーグ」と「グラマー」の元アクセサリー編集者で、シャネルの広報担当重役であるグレッチェン・ガンロック・フェントンによって設立された。Luxusは、希少な宝石の証券化に特化した初めてのフィンテックプラットフォームで、SEC(米国証券取引委員会)の承認が得られ次第、事業を開始する。

オースランダーは、ブラックストーンに7年間勤務した後、2008年にヘッジファンド、Harbinger Capital PartnersのマーケティングとIRの責任者に就任した。彼女は過去10年間、他のヘッジファンドのアドバイザーを務めながら、趣味で宝石の収集を手がけてきた。マンハッタンのアッパーイーストサイドに住む彼女は、そのことがきっかけで隣人のGunlocke Fentonと親しくなったという。

2人は、昨年夏にプレシードラウンドを実施し、デザイナーのVeronica Beardやブラックストーン時代の同僚などから250万ドルを調達した。

「我々が扱う宝石は、コモディティであると同時に高級な資産であり、収集価値も高い」とCEOを務めるオースランダーは話す。

Luxusは、ニューヨークのジュエリー専門店「Fred Leighton」と提携し、西オーストラリアのアーガイル鉱山で採掘された0.54カラットのダイヤモンドを取得した。「ファンシービビッド」と呼ばれるこのクラスのダイヤモンドは、2005年から2020年にかけて5倍以上、年利では11.5%値上がりしたという。

Luxusが提供するダイヤモンドへの投資は、高いリターンが期待できる一方、手数料が高額だ。Luxusは、少なくとも1年間は宝石を保有し、公募終了から18カ月~3年以内に大半の資産を売却することを想定している。目論見書によると、投資家はアーガイル産ダイヤモンドのマネジメントフィーとして0.75%を支払い、売却に際しては年率8%を超える利益に対して20%の成功報酬を支払う必要があるという。

編集=上田裕資

PICK UP

あなたにおすすめ