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左から、ウェルネス・マネジメント本部ディレクター 河合 章成、ウェルネス・マネジメント本部ディレクター 青山 典充、内部管理責任者ヘッド 中井 希絵、代表取締役CEO 山本 耕太郎、代表取締役CEO 安東 宏典、執行役員営業統括本部長 坂上 泰亮、執行役員COO 鈴木 健介

2019年12月に創業し、21年4月に独立系プライベートバンクを始動させたヴァスト・キュルチュール。同社はその存在意義は社会課題の解決であると言う。日本においてまだなじみが薄い「ウェルス・マネジメントとフィランソロピーの融合」により、豊かな社会を次世代に承継しようともくろんでいるのだ。

次世代に豊かな社会を残すため、「顧客」を「同志」に


お金は社会を力強く動かしていく血液に例えられる。血の流れが止まれば、社会の活力は失われる。血液を循環させる心臓の役割を果たすのが金融機関だ。
 
いま、日本において精強な鼓動が始まっている。新たな心臓の名前は、ヴァスト・キュルチュール。スイスのプライベートバンク出身者によって設立された独立系プライベートバンクだ。

「私たちは、単にウェルス・マネジメント(資産の運用・保全・承継など)に関するアドバイスを行い、お客様に伴走するだけでは終わりません。世界に山積している社会課題の解決に正面から向き合うこと、それを第一の使命として考えています」
 

代表取締役CEO 山本 耕太郎

そう語るのは、スイスのUBS銀行で富裕層への提案業務に従事し社会課題の解決を目指す共創プロジェクトを主導した後、ヴァスト・キュルチュールの代表取締役となった山本 耕太郎だ。
 
いわゆるマスリテールと呼ばれる大手銀行や証券会社とは異なり、プライベートバンクは資産額が一定以上の富裕層にフォーカスして、銀行・証券・信託・保険・不動産など総合的に資産の管理や運用サービスを提供する。顧客にパーソナライズしたサービスを届けるために、プライベートバンカーはカウンセリングに時間をかけ一人ひとりの状況や要望を熟知していく。

「例えば、その後の人生を描けず事業売却を躊躇されているお客様でも、売却で得た資金を運用し社会に貢献できる仕組みや事例をお伝えすると、売却に前向きになられるケースは多いですね」
 
一定額以上資産を形成し、いわゆる自己実現を成しえたとき、その先にあるのは社会課題の解決につながるアクションを希求する心であるという。アメリカの心理学者アブラハム・マズローは、「人間には5段階の欲求(生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求)がある」と唱えた。

しかし、マズローは晩年になり、6段階目として「自己超越欲求がある」ことに気づいたとされる。人間の欲求ピラミッドの頂点に位置するのは、個人の利益を超えて隣人や社会のために貢献したいという強い思いだ。
 
UBS銀行・UBS証券にて富裕層の顧客と向き合い、若手のトップバンカーとして活躍した後、ヴァスト・キュルチュールの代表取締役Co-CEOに就いた安東 宏典が自分たちの使命について説く。


代表取締役CEO 安東 宏典

「ギリシャ語の『フィロス(愛)』と『アンスロポス(人類)』を語源とするフィランソロピーが、企業または個人による社会貢献活動や慈善活動を指す言葉として日本でも広く認知されてきました。私たちは、『ウェルス・マネジメントとフィランソロピーの融合』によって、すべての社会問題を解決し、次世代に豊かな社会を承継していくことをミッションに掲げています」
 
安東は、「在籍した会社では常に社内表彰され、バンカーとして個人的な評価は受けてきたが、次は金融×フィランソロピーを通じてヴァスト・キュルチュールが社会から評価されるのが目標」と意気込む。

その志のもとに多様な経歴のバンカーが集結。使命を果たすための優秀なタレントが揃ってきている。具体的なストラクチャーは、「格付けの高い債券など安定的な運用が見込める金融商品を軸とするポートフォリオを提案し、そこから得られたキャッシュフローを複数の使途に振り分ける」というものだ。

使途には、「中長期的な資産形成・資産保全のための金融資産運用」「不動産などの金融資産とは異なる資産への分散投資」「リスクヘッジとしての保険」「収益拡大を期待するプライベートエクイティ」「所得税・贈与税・相続税といった各種税金の納付」などが挙げられる。そこに「社会貢献・寄付」という項目をプラスして、社会課題の解決につながる、社会がより豊かになるための資金の流れを組み込んでいく。



「ヴァスト・キュルチュールは、お客様をお客様以上の存在としてとらえています。つまり、“金融の力でより豊かな社会を実現したい”という思いを共にする同志になっていただきたいと考えているのです」



しかし、その思いとは裏腹に社会貢献活動や寄付に躊躇する顧客は多いという。寄付先が信頼に足る団体なのか、寄付したお金がどれくらい社会にインパクトを与えるのかといった不安が存在するからだ。

「そのような場合、私たちは“カジュアル”に一歩踏み出すことをおすすめしています。大切なのは一歩目のアクションを起こすことです。実際、社会貢献活動に参加したことがきっかけで、主体的に社会課題に向き合おうと寄付を行うようになったお客様もいらっしゃいます」
 
距離のある社会課題を身近なものに。二の足を踏みがちな寄付を軽やかなアクションに。ヴァスト・キュルチュールの取り組みは顧客を巻き込み、大きなうねりとなりつつある。
 
さらに、社会課題の解決に取り組む非営利法人や研究機関へ必要な資金が届く仕組みを構築し、ファンドレイジング(民間非営利団体の資金集め)をサポートする独自の体制づくりも始まっている。しかも、より滑らかに、より大きく、より永く続くように。これこそ、社会の心臓たる金融機関の面目躍如ではないだろうか。

「お客様と共にプライベートバンクが、永続性をもって社会課題にかかわる接点を増やしていくこと。私たちは調和のとれた関係性、豊かな人間関係のなかにお金が介在している現実を創出して、社会課題が解決されていく世界を実現したいと本気で考えているのです」


金融の力で本気で未来を変える




「日系の証券会社にて14年間、私は個人の富裕層のお客様への資産運用の提案に従事してきました。本来であればテーラーメイドの提案をすべきであるにもかかわらず、理想にまったく近づくことができない毎日が続き、もどかしい日々を過ごしていました。また、社会課題の解決や今後の日本経済の衰退や子どもたちの未来に強い危機感を感じていたことから、将来の日本のために次世代教育にも関与していかないといけないという焦りがありました。そうしたときにヴァスト・キュルチュールを知り、本気で未来を変えるには、会社都合が色濃く反映された提案業務から脱却することが必須であると決意して、今年の1月からジョインしました。いまでは十分活躍していける、という手応えをつかんでいます」

ウェルス・マネジメント本部 ディレクター
青山 典充


山本 耕太郎◎ヴァスト・キュルチュール代表取締役Co-CEO。1985年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学卒業後、日系銀行、外資系投資銀行の東京オフィスを経て、スイスプライベートバンクであるUBS銀行にて勤務。2019年12月にヴァスト・キュルチュールを創業。矛(ほこ)盾(たて)経営の「盾」として、企業文化・理念の浸透、ブランディング、非営利組織との共創責任者を担当。認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会Associate Certified Fundraiser。

安東 宏典◎ヴァスト・キュルチュール代表取締役Co-CEO。1986年、岡山県生まれ。京都産業大学卒業後、トマト銀行、岡三証券、三井住友銀行を経てUBS銀行・UBS証券にて活躍した後、2022年2月にヴァスト・キュルチュールの代表に就任。矛盾経営の「矛」として、成長戦略、執行、運営責任者を担う。UBS証券においてCAオブザイヤー、楽天証券においてアセットグロース賞(個人部門)で1位となった経歴も有する。

ヴァスト・キュルチュール
https://www.vasteculture.com

promoted by ヴァスト・キュルチュール | text by Kiyoto Kuniryo | photograph by Shuji Goto | edit by Akio Takashiro

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