挑戦する人と挑戦する企業をつなぐ、Forbes JAPAN 初の採用ブランディング

スパークス・グループの採用情報をみる

「この20数年で約2,100社を取材しました。2022年4月時点の国内上場企業数は3,825社ですから、その約55%の会社を訪問したことになります」

こう語るのは、スパークス・グループで代表取締役専務グループCIO(Chief Investment Officer)を務める藤村忠弘だ。

「マクロはミクロの集積である」という同社の投資哲学の下、ボトムアップ・リサーチを徹底してきた藤村。しかし彼のファーストキャリアは意外にも、過去の株価データや企業業績の推移などを利用して定量分析を行ない、株式運用へ活用するクオンツアナリストだった。

「大学で専攻していた計量経済学の知識を活かして分析する仕事がしたいと、現・日興アセットマネジメントに入社したので希望通りのスタートが切れました。

その後、シカゴにトレーニーが派遣され、先物やオプション取引の研究を行ない、その過程でいろいろな投資家の話を聞く機会がありましたが、だんだんと『上場企業一社一社と向き合いたい』という気持ちが芽生えてきたんですよね。ただ画面をにらみながら仕事をすることに、やりがいを見出せなくなった、というか」

もっと本格的な企業調査がしたい。運用の真髄を学びたい──

1999年の冬。藤村は、小型株運用で名を馳せていたスパークスの門を叩いた。

株価ではなく、企業そのものと向き合う姿勢に衝撃を受けた


日興アセットマネジメントに在籍した約13年間、絵に描いたようなキャリアを歩んだ藤村。

入社してすぐカリフォルニア・バークレーにある提携会社に派遣され、日本にはまだなかった株式のクオンツモデルを習得。日本に戻り、そのモデルを使った株式運用に3年間従事した。その後、国内で先物取引が開始されるに当たって、現地調査を任される形でシカゴへ......投資の本場アメリカと日本を行き来しながら、当時最先端だったクオンツ運用をいち早く身に付けられるポジションにいた。

しかし彼の中で芽生えてきたのは、「自分の目で一つひとつの銘柄を見極めたい」という想い。ファンドマネージャーに転身する覚悟を会社側に示すべく、藤村はMBA留学を決意。帰国後は晴れて日本株運用の部署に配属され、弱冠34歳で日本小型株運用のチームリーダーに抜擢された。

「こう聞くと順風満帆のように思われるかもしれませんが、実際は会議が増え、やりたかった企業取材や運用に時間を充てられなくなってしまったんです。同じ頃グループ会社との合併があってカルチャーも一変してしまい、自分の心がどんどん会社から離れていくのが分かりました」

スパークス・グループの求人・採用情報を掲載しています

転職の二文字が頭をよぎったタイミングで、知人から紹介されたのがスパークスだった。迷わず一次面接に向かった藤村は、大きな衝撃を受けることとなる。

「ファンドマネージャー2名との面接中、個々の銘柄の話題になったんです。その時に『この会社の経営者は......』という風に、企業や経営者を主語に話が進められて......驚きましたね。これまで出会ってきた同業者はみんな、株価の動向ばかり気にしてきたのに、スパークスは一社一社としっかり向き合っているんだ、と。

その後、二次面接に進み、代表の阿部修平と話をして『ここでなら自分が思い描いていた投資の勉強ができる』と確信しました。実際に入社してみると、自らの成績や手柄を自慢する社員が一人もいなかったことも印象的でした。転職して良かったと安堵した記憶があります」

レポートに時間をかけなくていい。一社でも多く取材を


スパークスの一員となってから、23年。藤村の役割は、年を追うごとに増えていった。

現在ではグループCIOとしての責務を果たしながら、一ファンドマネージャーとして中小型株、1,500億円の運用を担当。加えて日本株やアジア株、ESGファンドなどの運用チームを統括しており、メンバーは、海外拠点を含めると約30名に上る。

「とにかく一社でも多く取材して、企業を知る努力をしてほしい。これはメンバーに一貫して言い続けていることです」

ボトムアップ・リサーチを充実させるため、藤村は他の管理職では嫌がる方針を打ち出している。取材時のレポートの簡潔化、省略させることだ。

企業取材に伴って発生するのが、レポート作成。既定の書式で作成するのは大きな負担となり、腰が重くなるメンバーは少なくない。そこで彼は「調査して、面白くないと思った企業は履歴だけ残せば、レポート作成はしなくていい」としたのだ。

「もちろん、その理由については毎日の朝会で報告してもらいます。そこでは私を含めて誰も良い、悪い、の判断はしません。

時には、そのような企業をファンドマネージャーが、後に投資することもあります。当然ながら、取材した人間は疑問に思いますよね。そのため、購入理由を定期的に発表してもらう場を設けています。もっとも、直接聞ける雰囲気がスパークスにはありますが」

スパークスでは、企業の評価や買う銘柄などについて上からの指示は一切ない。その代わり、一人ひとりがとことん考え、言語化するプロセスを確立させている。

「私自身、阿部からああしろ、こうしろと言われたことは一度もありません。取材から戻っても『どうだった?』の一言だけ。このようなオープンクエスチョンだと、こちらもそれなりに考えて報告しますから、結構思考力が鍛えられるんです。

阿部が放つ重厚なイメージから、トップダウンの組織だと誤解されているようですが、実は自主性が尊重されるカルチャーなんですよね」

スパークス・グループの求人・採用情報を掲載しています

言葉にできない技術、だからこそ“ノウハウ”になる


冒頭で触れた通り、藤村はこれまで、約2,100社の企業取材を重ねてきた。

「阿部からは『1,000社回ると、違う景色が見えるよ』と言われてきましたが、それは紛れもない事実でした。

ただ、この感覚を誰にでも分かりやすく表現するのが非常に難しい。急にボールが止まって見えるようになったとか、バットが軽くなった、とかではないんです。こうして言葉にできないからこそ、ノウハウになっているんじゃないか、とも感じています」

一方で、取材先企業からは「スパークスは一味違った質問をする」と言われることが多いようだ。

一般的にアナリストやファンドマネージャーは企業に対し『来期の売上見込みは?』など短期的な数字の視点から質問を投げ掛けることが多い。しかし、スパークスのメンバーは『社長はなぜこの会社を立ち上げたんですか?』『御社のこの製品の良さは?』というように、まず基本情報から入る。

「投資に値するような優良企業を探すのが、私たちの仕事。ですが、良い会社って誰がどう見ても良い会社なんです。ちゃんと従業員のことを考えているし、今の話題であるSDGsにも早くから取り組んでいる。通り一遍の質問をするならば、メールでも済む話なんですよね。

しかし相手の反応に合わせながら臨機応変に問い掛けていくと、思わぬ回答が飛び出すこともある。そうして引き出せた一言によって、企業のさらなる良さや将来性を見出せるんです」

藤村の話を聞いていると、企業取材を地道にこなし、考える力、聴く技術を身に付けることで、理想的なアナリストやファンドマネージャーになれるような気がしてくる。しかし現実には、彼らと同様のパフォーマンスを上げることは困難だろう。そのことは、藤村のある一言で明らかになった。

失敗を咎めない文化がつくった、負けない心の持ちよう


スパークス・グループの力の源泉は“社員一人ひとりの心の持ちよう”にある──それは一体、どのように形成されていくのだろうか。藤村は「正解がない上に、成功率も高くはない」という投資の特性について触れた後、こう続けた。

「例えば、世界三大投資家の一人、ウォーレン・バフェット氏の生活拠点は、ネブラスカ州オマハという田舎町。ノイズの少ない環境で思う存分好きなことをやっているから、91歳となった今でも良い成績が出せると言われています。

当社の場合は、たとえ失敗をしても誰からも咎められないカルチャーがあるんです。上司や同僚のみならず、顧客からも『それがあなたの思う最善策なら、ぜひこのまま続けてほしい』と言ってもらえるような、強固な信頼関係が確立されています。常に自身が正しいと思う方向へと進んでいけることが、結果として良いパフォーマンスにつながっているんじゃないかと。

ちなみに阿部も、調子の悪い時は何も言いません。むしろ波に乗っているタイミングで叱られたりしますね、なぜか(笑)」

同社が行動規範として掲げているのが、AGGRESSIVE、RESPONSIVE、THOROUGH、SYMPATHETICからなる「ARTSの精神」。藤村自身は中でも、調和と貢献を意味するSYMPATHETICを意識して、日々の業務に励んでいると言う。

「以前、海外の投資家から『この言葉を指針にする運用会社は稀だ』と言われましたが、この業界の経験が長くなればなるほど、SYMPATHETICの大切さが身に染みて分かるようになりました。人の気持ちを理解しようとする心がなければ、マーケットや株の動向を読み解くのは相当難しいですよね」

スパークス・グループの採用情報をみる

Promoted by スパークス・グループ

あなたにおすすめ