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世界の何千もの政府機関や警察で使用され、物議を醸している顔認識テクノロジー企業の「Clearview AI」が、英国の当局から940万ドルの罰金を命じられた。同社は、インターネットから無断で収集した画像で、違法なデータベースを作成したとされている。

英国の個人情報保護監督機関(ICO)は5月23日、Clearview AIがインターネットやSNSから、200億枚以上の画像を違法に採取して、グローバルな顔認識データベースを作成したと発表した。ICOは、警察や法執行機関を含む顧客らが同社のデータベースを利用していると述べている。

Clearview AIは、すでに英国でのサービスを中止しているが、ICOは、同社のデータベースに「かなりの量の英国居住者のデータ」が含まれていると述べている。

ICOは、Clearview AIが個人の同意を得ずにデータを収集して無期限に保持しており、英国の複数の法律に違反していると述べた。同機関はClearview AIに940万ドル(約12億円)の罰金の支払いを命じ、英国居住者のデータの削除と運用の停止を求めている。

英国の情報コミッショナーのジョン・エドワーズは、個人を特定してその行動を事実上監視し、商業サービスとして提供するClearview AIの行為が「許しがたい」と述べている。

Clearview AIは、当初はあまり目立たない企業だったが、ニューヨーク・タイムズ(NYT)が2020年7月の記事で同社がSNSから吸い出した人々の顔画像のデータベースで政府や警察を監視を手助けしていることを報じると、この分野で最も物議を醸す企業となった。それ以来、同社は世界中のプライバシー団体から告発され、非難を浴びていた。

世界の規制当局は、国境を越えて行われるオンライン上での大規模な監視を抑制することを求めている。欧州の議員らは、警察のための例外を設けつつも、このテクノロジーを全面的に禁止する可能性を示唆している。

ICOは昨年11月時点で、2140万ドルの罰金をClearview AIに科そうとしていた。最終的な金額がその半分以下に引き下げられた理由は明かされていない。

編集=上田裕資

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