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メルカリが運営するメルカリ総合研究所は、東京大学エコノミックコンサルティングとともに「メルカリ」での商品取引データを数字で表す「メルカリ物価・総量指数」を開発した。

目的は、消費動向や二次流通市場、個人間商取引に関する研究活動に寄与すること。トレンドの迅速な把握を目指すメディアや、企業の開発担当者による活用なども想定している。

コロナ禍でのトレンドの変化も分かる


「メルカリ物価・数量指数」は、フリマアプリ「メルカリ」内で取引されている商品について、カテゴリ毎の物価や取引数量を指数化したもの。1000以上の小カテゴリに基づいて、中カテゴリおよび大カテゴリレベルでの価格や取引数量の変化を示している。

東京大学エコノミックコンサルティング取締役の渡辺安虎によると、指数はトレンドの変化を明確に示しているという。

「ゴルフ・フィッシング・アウトドア用品・室内着など、コロナ禍で価格・数量とも伸びたカテゴリもあれば、逆に減ったもの、減った後にいち早く回復したものもあります」

例えば「レディース- ルームウェア/パジャマ」カテゴリの「メルカリ物価・総量指数」を具体的に見てみると、次のようになる。


レディース- ルームウェア/パジャマ メルカリ物価・数量指数推移(期間:2018年1月~2022年4月)

グラフから、緊急事態宣言が発出された2020年4月に流通量が急上昇していることがわかる。これはいわゆる「おうち時間」が増えたことで、商品の需要が高まったからだと考えられる。

逆に、同時期のレディースの「スーツ/フォーマル/ドレス」カテゴリでは、流通量が急激に下落し、その後徐々に回復している。


レディース- スーツ/フォーマル/ドレス メルカリ物価・数量指数推移(期間:2018年1月~2022年4月)

拡大する「リユース市場」の消費動向を把握する


今回メルカリが「メルカリ物価・数量指数」を開発した背景には、二次流通市場の拡大がある。2021年9月にリサイクル通信が発表した調査によると、2020年のリユース市場規模は2兆4169億円(推計)にも及び、今後も拡大すると予想されている。

また2022年4月にメルカリが実施した「物価上昇に伴う生活防衛」に関する調査では、フ今後メルカリでの購入が増える商品として、コスメ・化粧品、食品などのカテゴリが新たに上位にランクイン。これらが、これまで活発に取引されてきた服や書籍・漫画に加わり、商品カテゴリの拡大が見込まれている。

このような二次流通市場の拡大に伴い、従来の一次流通市場のデータだけでは把握できない消費者の動向を図るため、「指標」の開発が進められることになった。

将来は緊急事態・災害時にも活用?


昨今のSDGsやサステナブルな意識の高まりから、今後リユース、フリマアプリの活用はさらに進むと考えられる。そんな中渡辺は「メルカリ物価・数量指数は、通常であれば非常に把握の困難な消費の実像を示すひとつの指標になり得るのではないか」と期待を寄せる。

メルカリは、将来的にはこの「メルカリ物価・数量指数」を応用し、緊急事態・災害時に活用していく考え。供給不足のモノや地域を割り出して緊急度検知ができる仕組みを構築し、政府・公的機関とともに社会実装していくという。

文=田淵美有

メルカリ

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