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新型コロナウイルス感染症の流行による住宅ブームが起きてから、米国の住宅価格は上昇を続けている。多くの住宅購入希望者は、非常にひっ迫する市場でどうすれば自分の家を買えるのかと途方に暮れている状態だ。

セントルイス連邦準備銀行が発表したデータによると、米国の住宅価格の中央値は新型コロナウイルス感染症が流行を始めた頃の約32万3000ドル(約4200万円)から、2022年第1四半期には約42万9000ドル(約5600万円)近くまで増えた。この時期の米国のインフレは11.5%で、それを差し引いても平均的な住宅は新型コロナウイルス感染症の流行前より約6万8000ドル(約890万円)高くなっている。

米国の住宅価格の中央値は、2008年の住宅市場崩壊後からコロナ禍の前まで、より安定した状態を維持していた。そのため、現在の状況は以前の動向とは大きく異なるものだ。

現在は住宅の需要が高いため、購入者の数が供給と一致していないことkら住宅価格が上昇している。また大きな利益が見込める市場であることから投資家の数も増えていて、2021年に投資家が米国で購入した住宅の割合は記録的な水準に達し、これも価格にさらに上昇圧力をかけている。

米国で住宅が売りに出されている日数の中央値をよく分析すると、住宅市場の循環性を見ることができる。販売数は通常、住宅の需要が増え、短期間で購入が進む夏に加熱する。このような住宅の一時的な供給不足は過去、価格に影響を与えていなかった。価格がその後、予想できるパターンをたどっていたことが理由だろう。

しかし2020年以降、このバランスが崩れた。新型コロナウイルス感染症が流行を始めた後、市場で売りに出されている日数の中央値は通常とは異なり春に下がり、秋になるとさらに大きな2回目の減少が見られた。

2021年になると、住宅が売り出されている日数はいつも通り夏に低下し、底値を記録するまで拡大した。この低水準はその後、1年の大半を通して続いた。

通常は、新年になると売り出される住宅が急激に増える。2022年初めもこの動きが見られたが、売り出されている期間はピーク時でさえ、ひっ迫していると考えられていた2017年、18年、19年の夏の市場とさほど変わらなかった。

2022年の最初の3カ月、販売数は再び予想通り加速している。この傾向が続けば、売りに出されている期間の中央値は今夏、1カ月未満に近づく可能性がある。

翻訳・編集=出田静

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