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最先端の経済誌「Forbes JAPAN」の記事紹介

イラスト=ムティ(フォリオアート)

今回の取材での問題意識は、「組織」と「個」をつなぐ、「ワイヤリング(配線)」の存在だ。「組織」と「個」のお互いがそれぞれにもつ価値観を軸にワイヤリングする時代がくるのではないか、という仮説を立てた。

「個」の力を結集し、新しい価値創造へつなげたいと、企業は画一的なハイスペック人材の採用から、多様的な「個」を求めるダイバーシティ採用へ変化し、「個性」を事業戦略に生かそうと奔走している。だが、「個性」が十分に発揮されている企業は多くはない。

個人として「個性」を模索する、組織として「個性との関係性」を模索する。際立った「個性」をもった人がどのように組織や社会とつながるか、世界で活躍する4人に聞くなかで、多様な答えが見えてくるのではないか。

「生き様を肯定する」 私が肩書を変化し続ける理由


長谷川雅彬 アーティスト/コンサルタント

多彩な経歴をもつひとりの日本人がいる。プロ総合格闘家、投資ストラテジスト、アーティスト、コンサルタント……。それぞれに究極の専門性が求められ、ほかのプロフェッションと交わりが起きにくい職種の集合体のような肩書をもってきたのは、現在、スペインを拠点にアーティスト、コンサルタントとして活動する、長谷川雅彬だ。

長谷川は現在、創造性を高めるための講演やワークショップを、サントリー、アクサ生命保険などのグローバル企業からIEビジネススクールをはじめとした大学やビジネススクールで行っている。アーティストとしても、2018年当時、世界最大となるカリグラフィー作品(1926平方メートル)を制作したほか、世界初のアーティストとともに進化するAIアート作品を発表している。

「常に、どうしたら価値を生み出せるか。どこで最も付加価値をつくれるかを考えている」(長谷川)

長谷川のキャリアは大学時代のプロ格闘家がスタート。元日銀委員の田谷禎三との出会いがきっかけで、金融の世界へ飛び込み、投資ストラテジストに従事。当時は、フェイスブックやツイッターが台頭し始めたころ。自身もクリエイティブ側に回りたいと、スペインの現IE school of Human Science & Technologyに留学、ビジュアルメディア・コミュニケーションを学び、卒業した。

その後は、イスラエルのスタートアップでテクノロジー・エバンジェリストとして活動。しかし、多くの起業家に囲まれ、「なぜ、会社に勤めているのだろう」と疑問をもち、スペインに戻り、クリエイターとして始動。創造性に関する本を英語で執筆、自費出版し、自身の足で本屋を回った。その後、ピカソの「ゲルニカ」が飾られる本屋として有名な、ソフィア王妃芸術センターの書店での講演会で、読者からの質問により、またひとつ肩書を加えることになる。

「なぜ、あなたは、自身でアートをやらないのか?」

長谷川が大切にしてきた基準は非常にクリアだ。好きか嫌いか。必然にも近い「やりたい」という思い、他人から何と言われようと続けられるパッションを抱けるか。そしてもうひとつが、パフォーマンスを最大化できるか。それは価値の最大化をも意味する。

文=谷本有香

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