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ゲイなどLGBTQ+コミュニティー向けの出会い系アプリ「Grindr(グラインダー)」は、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じて上場することを決めた。評価額は負債を含めて21億ドル(約2700億円)となっている。

シンガポールに本社を置くSPACのティガ・アクイジションと合併する。同社は、2020年に中国のゲーム会社の崑崙(コンロン)からGrindrを6億2000万ドル(約800億円)で買収した企業連合の一社、ティガ・インベストメンツの創業者であるレイモンド・ゼイジが最高経営責任者(CEO)兼会長を務める。Grindrは合併を通じて3億8400万ドル(約495億円)を調達する見込みだ。

SPACを通じた上場案件としてはここ3カ月あまりで最大規模となる。SPACは少し前までブームだったが、最近は当局による監視強化などによって下火になっている。金融情報会社リフィニティブのまとめによると、SPACを通じた上場は昨年は213件あったが、今年1〜3月はわずか16件に減っている。

Grindrは2009年に設立され、本社はロサンゼルス。月間アクティブユーザー数は約1100万人で、昨年の売上高は前年比30%増の1億4700万ドル(約190億円)、EBITDA(利払い前・税引き前・償却前利益)は51%増の7700万ドル(約99億円)だった。

Grindrはここ数年、プライバシー保護の甘さがたびたび問題視されてきた。2020年に崑崙がGrindrを手放したのは、崑崙がユーザーの個人情報を中国政府に渡すのではないかと一部の米上院議員から懸念の声が上がり、対米外国投資委員会(CFIUS)が圧力を強めたからだった。

昨年は、ユーザーの個人情報を本人の同意なく広告主側に提供したとして、ノルウェー当局から約700万ドル(約9億円)の罰金を科されている。

さらにウォール・ストリートジャーナルは今月、Grindrユーザーの位置情報が長年、販売対象になっていたと報じた。この慣行は2020年に改められたものの、以前に収集された情報は市場で購入できる状態になっていたという。

編集=江戸伸禎

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