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米国の大学では最近、男性に対する差別だとの理由から、女性向けの奨学金、リーダーシップ研修、表彰制度、さらには体育施設の利用時間枠を廃止する動きが相次いでいる。

全米各地の大学が導入している女性支援制度に関する苦情を受け、米教育省が対応に乗り出している。最近こうした苦情の標的となった制度の一つに、カリフォルニア大学サンタクルーズ校(UCSC)のマリリン・C・デービス奨学金制度がある。

デービス奨学金は、子育てを経て復学する女性を対象に、UCSCでの科学専攻課程への入学を支援するもの。だが、南カリフォルニア大学(USC)を卒業し現在はトルコで働くクルサト・ペクゴスは、男性が応募できないこの奨学金は性差別的であるとして、USCSに対する苦情を教育省へ申し立てた。同省は4月、この苦情に関する調査を開始したとペクゴスに通知した。

教育機関での性差別を禁じた「教育改正法第9編(タイトル・ナイン)」に違反するとして告発された女性向け奨学金や表彰制度は、数百件に上っている。ペクゴスがさらに21件の苦情を申し立てているほか、ミシガン大学フリント校のマーク・ペリー名誉教授は複数の大学に対して410件もの申し立てを行っている。

ペリーが行動を起こしたきっかけは、自分の勤務する大学が、女性教職員のみを対象にした複数の表彰制度を設けていたことだった。大学側はペリーの苦情を受け、該当の表彰制度の対象を教職員全体に拡大した。

続いてペリーは2016年、ミシガン州立大学の女学生専用ラウンジに対する苦情を申し立て、ラウンジは間もなく閉鎖が決まった。ペリーの元には、タイトル・ナイン違反を匿名で告発したい人々が集まるようになり、数百件の苦情申し立てにつながった。大半は教育省からの回答を待っている状況だが、ペリーの訴えを受けてすでに全米各地の大学が女性向けプログラムや奨学金、表彰制度を廃止している。

ペクゴスもペリーも、自身の主張の根拠として、現在の大学で不利な状況にあるのは女性ではなく男性の方だと指摘している。

編集=遠藤宗生

ジェンダー平等

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