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──確かにアビスパ福岡のNFTに選手の顔写真が使われたものがありませんでした。クラブのマスコットなどを使ったものが多いですよね。何が障壁なのでしょうか?

選手の肖像権・パブリシティ権です。NFTには、二次流通時の手数料の一部が発行主に渡るように設計できるという特徴もありますが、こういった権利や収益をリーグなどやチーム、選手個人間でどのように管理するかが、まだ明確になっていません。

Jリーグなどでもまだ様子見のクラブも多いと思いますが、個人でNFTを発行する選手が出始めてもいます。少しずつ、色々なルールが整理されていくはずです。

──今後、予定しているコンテンツ、展開について教えてください。

我々としては今後も、チームの大事なエモーショナルな部分をしっかりNFT化していきたいと考えています。例えば、選手がチームにいたという在籍の証明や、チームが何かを成し遂げたという「記念の証明」です。

──その成功事例はありますか?

昨年アビスパ福岡がJ1残留を決めた時、アビスパトークンを2000トークン以上継続保有いただいている方を対象に、記念NFTを抽選でプレゼントしました。

J1残留を記念したNFTの発行は初の試みでしたが、トークンの需要が上がり、価値が1.5倍ほど伸びました。また、このNFTは「OpenSea」という海外のNFTマーケットプレイスでいつでも出品できますので、売買されるとその二次流通手数料の一部もクラブに還元されます。

アビスパ福岡は5年周期でJ1昇降格を繰り返していた「ジンクス」を見事打破して、トークンの追加販売による新たな収益も得られました。

──残留記念NFTの販売で、見えてきたことは?

どんなストーリーがあるかが、あらためて大事だと感じました。これはアートと同じですよね。ストーリーや歴史が加わることで、価値が高まるのだと思います。

アビスパ福岡のジンクス打破(J1残留)記念NFTプレゼント企画
フィナンシェ プレスリリースより

──日本のスポーツ界でも続々とNFT事業への参入が始まっています。フィナンシェの独自性はどこにありますか?

1つあげるなら、統一的なNFTを出すのではなく、チームや個人ごとに、それぞれの価値を向上させるものをリアルタイムで出していくことだと思っています。

まだ黎明期なので、いきなり広げるのではなく、まずはしっかりと企画をして事例を作り、そこから横展開する形で取り組んできました。

フィナンシェには現在17人のメンバーがいて、クラブと定期的にミーティングをし、選手との契約をどうすればいいか、リーグ側とどう調整すべきか、あるいはどのようにストーリーを届けるか、どんなコミュニティー設計にするかなど、色々話し合いながら進めています。

──ある意味、コンサルタント的な面もあるわけですね。

代表取締役の國光宏尚が海外の事例にも精通していますので、そういった情報も得ながら、日本で何をすべきかを模索しています。

文=木崎伸也 編集=宇藤智子

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