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米国では最近、「大退職時代(グレートリジグネーション)」のトレンドが話題だ。記録的な数の人が仕事を辞める中、新たな企業で新しい職に就く人もいれば、フリーランスや起業を決める人もいるし労働力を完全に抜ける人もいる。

Cスイート(経営トップ層)は労働力の保持に苦労するようになり、危機的状態が生まれている。優秀な人材がいなければ企業は勝てない。こうした従業員の維持は、成功を収める上で最も重要だ。

米コンサルティング企業マッキンゼー・アンド・カンパニーの最近の調査では、従業員が退職する理由を役員らが理解していないことが人材保持の主な障壁になっていることが分かった。その中で、感謝の印としての賞与提供など、取引的な人材保持のアプローチは機能しないようだということも指摘されている。

賞与の支払いが悪影響を与えることはないはずだが、これでは中核的な問題を解決できない。ここでの問題は、多くの従業員が燃え尽き症候群になり、会社を辞めたいと思っていることだ。

もちろん報酬は非常に重要だが、従業員に与える報酬が公平なものであれば、最高額の給与を支払う必要はない、役員らはこのことを忘れがちだ。従業員にはキャリアパスの存在を示し、自分が評価されていると感じてもらう必要がある。企業はまた、自社の文化や、どのようにして独自に従業員の活躍を支援できるかを強調する必要がある。

この2つは、純粋な取引的アプローチでは実現できない。現在私たちが経験しているような急速かつ急激な変化の時期には、この点が特に重要だ。

それでは、役員らは大きな変化の時期にどうすれば最高の人材を維持できるのだろう? 会社の優秀な従業員が、新たな機会や、家庭でのストレスやプレッシャーの高まりに気を取られている場合、会社に残るよう説得するには何ができるだろうか?

評価していることを示す


評価は報酬と同じでないことを初めに明確にしておきたい。

報酬は仕事をした場合に生じ、成果と密接に関わっているべきだ。従業員が会社に貢献した場合はそれを報酬に反映すべきだが、それは同僚や上司から評価されていることを示すことと同じではない。

企業や、あらゆるタイプのチーム、グループ事業は、長年良い業績を出せば昇進できるということを従業員に対して強調できるはずだ。人材保持の懸念を抱く雇用主は一般的に(特に現在の求人市場では)、会社の外で新たな人材を見つけるのではなく、内部の候補者の昇進を優先させることを力説する必要がある。

リーダーや管理職が、優秀な人材や伸びている人を公の場で評価することも重要だ。こうすれば、達成したことは評価され、昇進に関する意思決定責任者が注意を払っていることを従業員に示せる。こうした承認は、何が評価されているかをより広範なチームに示すことにもなる。評価には、報酬や手当の向上など具体的な要素だけでなくコミュニケーションも重要だ。

翻訳・編集=出田静

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