Close RECOMMEND

国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

2019年オークションで高値がついた豊田章雄社長のサインの入ったスープラ(photo:toyota)

えっ! 冗談でしょう。2億5千万円の豊田社長サイン入りのトヨタ・スープラ? 9500万円の日産フェアレディZ? 1億3000円のトヨタ2000GT? どうなっているんだ? 最近、海外、特にアメリカでは日本のクラシックカーや新車の人気が急上昇し、価格もどんどん上がっている。

10年ほど前まで、日本車はクラシックカーの世界ではほとんど注目されなかった。いや、それより見下ろされた存在と言っても過言ではない。でも、今は違う。時代が変わった。

今、アメリカで日本車が旬だ。それは古いクルマも、新車も含む。その人気ぶりを象徴したのが、昨年の10月末に行われたカーショー。カリフォルニア州の野球場エンジェル・スタジアムで「第16回 ジャパニーズ・クラシック・カーショー」が開催され、何と新記録の500台以上の日本車と、数万人のオーナーと観客が駆けつけた。

ハコスカ
ジャパニーズ・クラシック・カーショーに参加したハコスカ日産スカイラインGT-R。

クラシックカーを含む日本車が少しずつ認められるようになると同時に、そういう車両たちの価格は上がる一方だ。1960年式スバル360から、1970年式日産フェアレディZ、1972年式マツダRX-2、1977年式トヨタ・セリカ、1991年式ホンダ・ビート、最新のフェアレディZにいたるまで、数々の新旧の日本車が参加していた。

さて、何で日本車はこんな短い期間でこれだけの人気が出たのか? 僕が調べたところ、主に5つの理由があった。一番大きかったのは、いわゆる「25年ルール」だろう。60年代後半から90年代に生まれた日本車がアメリカに輸入ができるようになったのは、「25年ルール」が適応されるようになった1998年からだ。

ただし、ここで触れている「日本車」は普通のトヨタ・カローラやホンダ・シビックなどではない。では、どんな日本車かというと、かつて登場した当時、アメリカに〈渡らなかった〉日産スカイラインGT-R、トヨタ・スターレット、ホンダ・ビートなどのようなクルマのことだ。

スカイライン
スカイラインGT-R

「25年ルール」を簡単に説明すると、初年度登録から25年以上経過したクルマであれば、連邦自動車安全基準に関係なく、右ハンドル車の走行を法律で禁止しているにもかかわらずアメリカ合衆国運輸省(NHTSA)が輸入することを認めるという特別ルールだ。

スバルWRC
スバルWRCも人気だ。

つまり、1998年に導入されたルールの元で、1969年に登場したハコスカの日産GT-Rはすぐに輸入できたし、1989年に生まれた日産スカイラインGT-R(R32)は2014年にアメリカに上陸できたということになる。また、1991年にデビューしたスズキ・カプチーノやホンダ・ビートが2016年に問題なく輸入できるようになった。

この2つの理由は日本車が派手にフィーチャーされた映画シリーズ「ワイルドスピード」のおかげでもある。2001年に生まれた同シリーズでは、主役の俳優たちが改造されたトヨタ・スープラ、日産スカイラインGT-R、マツダRX-7などに乗って暴れ出した。

文=ピーター ライオン

トヨタ自動車マツダホンダ日産自動車スバルスズキ
この著者の記事一覧へ

PICK UP

あなたにおすすめ