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中小・スタートアップ企業のためのPRアイデア

福島県郡山市の「自家焙煎 富久栄珈琲」

「福島のおいしいものを、世界に届けたい」

東日本大震災から11年。福島県郡山市を拠点に「富久栄(ふくえい)珈琲」を展開する中島茂社長は、その想いを胸に「あの日」から今日まで挑戦を続けている。富久栄珈琲は福島県郡山市を拠点とする、スペシャルティコーヒーの専門店だ。

中島社長は早稲田大学を卒業後、2008年に地元の郡山市に戻り、主にオフィス向けにコーヒーの宅配販売事業を始めた。震災が起こった「そのとき」も、コーヒーの配達をしている最中だったという。


中島茂社長

誹謗中傷を経て、世界的バリスタに


「配達の後、急いで家に戻り、1週間ほど親戚のいる会津若松に家族で疎開しました。私の地元の郡山市は沿岸部ほど直接の被害が大きかったわけではありません。ですが、やはり震災による原発事故の風評被害はありました。ECサイトのレビューには、福島の店舗であることを隠していたわけでもないのに、誹謗中傷を書き込まれたりもしました」

こうした苦い経験を経て、2013年、中島社長は「富久栄珈琲」ブランドで、コーヒーの品質に徹底的にこだわった「スペシャルティコーヒー」の専門店を開く。

「風評被害を受けて、逆に『誰にも文句を言われないほどの高品質を目指そう』と気合いが入りました。絶対に東京の有名店に負けない世界レベルの品質を打ち出そうと思いました。風評被害だけでなく、『地方は東京よりも低品質』という、なんとなく人々のなかにある先入観も打ち破りたかったのです」

「やるときは徹底的にやる」という中島社長は、早くも2011年に日本スペシャルティコーヒー協会主催のローストマスターズ団体戦で準優勝。さらにこの年、コーヒーの世界では世界最高水準の資格であるアメリカの国際資格SCAA認定Qグレーダー、そしてブラジル政府公認の鑑定士の資格まで取得、国際的な品評会(COE)の審査員として世界を飛び回るまでになった。

結果的に、こうした品質へのこだわりが消費者にも認められ、2017年に「富久栄珈琲」を法人化。いまでは福島県内に6店舗、さらに隣県の仙台市にも2店舗を構えるまでになった。


2020年1月にオープンした仙台三越店

集大成ともいえる特別なコーヒー


東日本大震災からちょうど11年となった、今年、中島社長は、これまでの思いへの集大成とも言える新たなコーヒーを送り出そうとしている。

文=下矢一良

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