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Photo by Ian Waldie/Getty Images

英スコットランドの妊婦を対象とした調査で、新型コロナウイルスに感染すると早産率や死産率、新生児の死亡率が高まることが確認された。そうした事例の大半はワクチン未接種の女性で起きており、研究者は「ワクチン接種は妊婦が自分と赤ちゃんを守る最も安全で効果的な方法」だと訴えている。

13日、医学誌ネイチャー・メディシンに論文が発表された。

スコットランドの妊婦8万7694人のデータを調べたところ、新型コロナウイルスに感染した場合、後期死産と早期新生児死亡を合わせた周産期死亡のリスクが0.56%から0.8%に、早産のリスクが7.9%から10.19%にそれぞれ上がることがわかった。このほか、命にかかわる病気である妊娠高血圧腎症の発症リスクも高まることが明らかになった。

新型コロナウイルスに感染して入院した女性の77.4%、感染して集中治療室に入ったか、赤ちゃんが死亡した女性の98%は、新型コロナと診断された時点でワクチンを接種していなかった。

また、母親が新型コロナと診断されてから28日以内に生まれた赤ちゃんの16.6%が早産だった。この比率は一般的な早産率8%の2倍にあたる。

昨年10月に出産した女性のうち、ワクチンを2回接種していた人はわずか32.3%で、スコットランドの女性全体の接種率77.4%の半分足らずだった。

妊婦の新型コロナウイルス感染をめぐっては、米疾病対策センター(CDC)も昨年、ワクチン未接種の妊婦は重症化や死亡、早産などのリスクが高まるとして、妊婦についても接種を進める必要があると勧告していた。米国では1月現在、妊婦のワクチン接種率は約41%と、国民全体の62.7%を大きく下回っている。

論文の共著者のひとりである英エディンバラ大学の研究者、サラ・ストックは米CBSテレビに、「この知見をパートナーや両親、祖父母、友人らに伝えてほしい。そうすれば、妊娠中のワクチン接種は妊婦が自分と赤ちゃんを守る最も安全で効果的な方法なのだという認識が広まる」と語っている。

イェール・メディシン誌の記事によると、妊娠中に新型コロナを発症した女性は、新型コロナウイルスに感染した妊娠していない女性に比べ死亡率が70%跳ね上がるという。一方で、妊娠した女性が新型コロナにかかるリスクが、妊娠していない女性よりも高くなることは、今回の調査では確認されなかった。

編集=江戸伸禎

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