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SOCIAL CHANGE with SPORTS

Photo by JGI/Tom Grill / Getty Images

近年、脳科学分野の研究は目覚ましい発展を遂げており、人間の脳のさらなる可能性が明らかになってきている。中でも子どもを持つ親が気になるのが、脳と運動の関係性。体を動かすことが脳にいい影響を与えることがわかってきたのだ。

そんな脳と体の関係にいち早く注目し、子どもからトップアスリートまで幅広い競技者の指導やサポートを行っているのが複合型スポーツ施設「MTX ACADEMY」。チーフトレーナーである木村匡宏氏はプロスポーツ選手にもサポートを依頼されるトレーナーで、著書『1日5分で運動能力と集中力が劇的アップ 5歳からの最新!キッズ・トレーニング』(KADOKAWA)は、科学的な運動メソッドで子どもの脳のチカラを目覚めさせるとして脳科学者からも評価を得ている。

この「子どもの脳のチカラを目覚めさせる運動」とは、どのようなものなのだろうか? 木村氏に聞いた。

運動は「自分で思い描いたことを実現する力」を養う


「運動にはいろいろな捉え方がありますが、僕がここで言う運動とはスポーツだけではなく、たとえば床を雑巾で拭くといった日常的な動きも含め、体を動かすこと全般を運動と捉えています。また脳のチカラを目覚めさせるというのも、単に学校の勉強ができるようにするという意味ではありません」(木村氏)

MTX ACADEMYチーフトレーナーの木村匡宏氏
MTX ACADEMYチーフトレーナーの木村匡宏氏

文部科学省で2012年から議論・検討が始まった「高大接続改革」では、社会構造が急速かつ大きく変革する現代社会において、新たな価値を創造していく力を育てることを目的としている。そのために、高校教育、大学教育、さらにこのふたつを繋ぐ入学者選抜を通して「学力の三要素」を育成することを重要視している。

高大接続改革における「学力の三要素」は、2014年の中央教育審議会の答申で以下のように示されている。

1. 知識・技能
2. 思考力・判断力・表現力
3. 主体性・多様性・協働性

「僕が学生の頃は、学校の試験でいい成績を取れる子が頭がいいと言われていました。ですから大学受験はペーパーテストがメインでしたね。でも近年では国立大学の定員の半分はAO入試にしようという流れになっています。つまりこれからの大学受験では、単なる学力テストだけではなく、書類と面接によってその学生の個性が問われるということです。

このように『頭がいい』の定義も、時代とともに変わっていくんです。そうした中、僕が運動によって子どもの脳のチカラを目覚めさせるというテーマで本を書こうとした時にいろいろ調べてしっくり来たのは、『能力』の「能」という字の持つ『自分で思い描いたことを実現する力』という意味でした」(木村氏)

この「能」の意味はまさに木村氏が考える、能力と運動の関係そのものだったという。つまり運動をすることによって、子どもたちが思い描いたそれぞれの未来を実現するための力を身につけるということ。この力とは肉体的な能力はもちろん、「学力の三要素」の中の思考力や判断力、表現力や主体性も含まれる。

木村氏は運動を通して、今の時代にあった「頭の良さ」を子どもたちに身につけさせようとしているのだ。

文=濱中香織(パラサポWEB)

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