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マイクロソフトCEOのサティア・ナデラ(Photo by Stephen Brashear/Getty Images)

テクノロジー大手の米マイクロソフトが医療分野で存在感を増している。

昨年は医療向けAI(人工知能)や音声認識技術を手がける米ニュアンス・コミュニケーションズを買収したほか、ドラッグストア運営や薬剤給付管理で大手の米CVSヘルスとも提携。自社のクラウドプラットフォーム「Azure(アジュール)」の医療向けサービスなどにも巨額の投資をしている。今後はMR(複合現実)技術についても医療分野への応用をさらに進めていく見通しだ。

マイクロソフトは昨年12月、「パーソナライズ(個別化)されたケアを再構想し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させる」としてCVSヘルスとの提携を発表。CVSヘルスでデータ駆動形のパーソナライズされた顧客体験を促進することや、クラウドの「Azure Cognitive Services」などを活用して業務のデジタル化をさらに進めることを協業の目標に掲げた。

マイクロソフトは医療分野でもすでに強力な勢力になっている。そもそも今回のような提携が可能になったのも、マイクロソフトがここ数年、医療関連のサービスや事業の拡大に力を入れてきたからだ。Azureの医療向けサービス「Azure Service Health」などへの投資に加え、3Dキャプチャーを用いて仮想現実空間に実物のようなイメージを映し出す「ホロポーテーション」と呼ばれる技術、医療用MRといった分野にも進出している。

マイクロソフトのAzureは医療インフラとして世界的に高い評価を得ており、大手医療機関に最先端の技術サービスやデータサービスを提供している。また、臨床医学分野への進出も注目に値する。昨年4月に発表された197億ドル(約2兆2800億円)でのニュアンス買収は、臨床診療を補強する手段としてAIを活用するという同社の取り組みを再確認するものだった。

マイクロソフトによるMR機器の研究開発も、急成長しているエコシステムである「メタバース」内での医療への応用を見据えた有望な取り組みと言えるだろう。

マイクロソフトはここへきて、医療業界の既存大手との提携や最先端のデータ・技術インフラの提供、革新的なハードウェアやソフトウェアの開発を通じて、医療分野で急激に勢いづいている。この分野でもすでに一定の地歩を固めており、今後もその勢いが衰えることはなさそうだ。

編集=江戸伸禎

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