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中小・スタートアップ企業のためのPRアイデア

ゲイトの五月女圭一社長

この2年に及ぶコロナ禍で、居酒屋業界は大打撃を受けた。感染者数が比較的落ち着いている今でも、忘年会や新年会の自粛など「完全復活」には、ほど遠い状態だ。

そうした逆風のなかでも、PRの力をフルに活用して大胆な業態転換を成功させようとしている中小企業がある。東京都・墨田区に本社を構えるゲイトだ。

同社は、2010年から居酒屋チェーン「くろきん」「かざくら」など10店舗の運営を始め、2018年に本格的に漁業に参入。コロナ禍では居酒屋をやめ、漁業を生かしたペットフード販売業へと転換した。


ゲイトが展開していた居酒屋チェーン「くろきん」神田本店

漁業で持続可能な事業モデルをつくる


ゲイトの五月女圭一社長は、漁業への参入を決めた経緯をこう振り返る。

「東日本大震災をきっかけに、急激な仕入れ価格の上昇や食材の質の低下に直面しました。そんな中、知人のツテで漁業の現場を視察する機会がありました。その際に、人口減少と高齢化が極端に進む漁村の実態や、獲った魚に値段が付かず生産者が苦しんでいる姿を目の当たりにしたのです。そこで、居酒屋を出口とした持続可能な新たな事業モデルを作ろうと決意しました」

その漁村とは、三重県尾鷲市須賀利町。瓦屋根の古い民家が海から山へと連なる、昔ながらの村だ。高齢化と過疎に悩む人口200人余りの新天地で、同社の漁業への挑戦は始まった。

それは決して半端な取り組みではない。須賀利と近隣の熊野市の計3カ所で、11人の若い従業員が現漁と水産加工に取り組んだ。



漁法は、継続的な漁業が可能で環境にやさしいとも言われている「定置網漁」を採用。文字通り、海に網を固定し、回遊する魚を捕まえる漁法で、「巻き網」など積極的に魚を追いかける漁法と異なり、魚を取りすぎることがほとんどない。だが、定置網でとれる魚の多くは、“小さすぎる”などの理由で価格が付きにくいというデメリットもある。

文=下矢一良

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