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Brandon Bell/Getty Images

ドナルド・トランプ前大統領が設立したメディア企業は、合併相手のSPAC(特別買収目的会社)の株価が急上昇したことを利用して、ヘッジファンドに株式を売却して最大10億ドル(約1130億円)を調達しようとしている模様だ。12月1日、ロイターが関係筋の話として伝えた。

前大統領が設立した「トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ」は、一般的にPIPEと呼ばれる公開株式への私募増資によって資金を確保しようとしており、約30億ドルの評価額を見込んでいるとロイターは報じている。

この評価額は、同社が10月にSPACのデジタル・ワールド・アクイジション(DWAC)との合併計画を発表した際に主張した評価額の8億7500万ドルの3倍以上にあたる金額だ。DWACの株価は、合併発表後の1週間で約10ドルから550%も急騰し、最近では40ドル前後で取引されており、同社はこれを評価額の引き上げの根拠としている。

DWACの株価は、1日のロイターの報道を受けて15%以上急騰し、時間外取引で一時50ドルを突破した。ロイターによると、トランプは自ら潜在的な投資家に電話をかけ、1億ドル以上のコミットメントを求めているという。

トランプが率いる新会社は、「トゥルース・ソーシャル」と呼ばれるSNSを立ち上げて、リベラル系メディアに対抗していくと宣言していた。トランプは、1月6日に発生した暴動を受けてすべての主要なソーシャルメディアから追放されたが、トゥルース・ソーシャルを通じてSNSでの存在感を取り戻すことを計画している。

しかし、今回の報道を受けて発生したDWACの株価の上昇が、長く続くかどうかは不明だ。同社の株価は10月中旬の高騰の後に徐々に下落し、ピーク時に株を購入したトランプの支持者の多くが含み損を抱えている。

ロイターは、トランプの新会社が計画中のPIPEによる評価額の引き上げが、既存のDWACの投資家の持ち株の希薄化につながると指摘した。

編集=上田裕資

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