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12月1日水曜日の株式市場は、買いが先行したにもかかわらず、CDC(米国疾病管理予防センター)がオミクロン株の米国初の感染例を報告したことで、一気にマイナスに転じた。

ダウ平均株価は450ポイントを超える1.3%の急落、S&P500種株価指数も1.2%安、ナスダック総合株価指数も1.8%安となった。1日の市場は好調なスタートを切ったものの、カリフォルニア州で米国初のオミクロン株の症例が確認されたことでマイナスに転じた。

WHO(世界保健機関)によると、世界の感染者の大半は今でもデルタ株だが、新たな変異株のオミクロンは現在24カ国で発見されており、一部の国はすでにロックダウンを敷いている。

株式市場のボラティリティは先週末から急激に高まり、WHOが「懸念される変異株」にオミクロンを指定した11月26日のダウ平均は、今年最悪の900ドルのマイナスとなった。

1日の市場の下落は旅行関連銘柄が主導し、航空会社やホテル、クルーズ会社の株が特に大きな打撃を受けた。

市場はまた、前日に米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、量的緩和の縮小(テーパリング)ペースの加速を議論すると述べたことにも反応した。

LPL Financialのチーフマーケットストラテジストのライアン・デトリックは、オミクロン株が市場に大混乱をもたらしていると指摘し、「1週間前、株価は史上最高値を記録し、経済は好調だったが、今は不確実性と疑問しかない」と述べた。彼は、年末に向けてさらにボラティリティが高まる可能性があるため「シートベルトを締めるべきだ」とアドバイスした。

投資家は、新たな変異株が経済回復を脅かすのではないかという懸念を強めている。パウエル議長は、30日の上院でオミクロンの出現が米国の経済回復をさらに複雑にする可能性があると警告した。議長はこれまで、インフレの高まりを「一過性のもの」と表現してきたが、物価上場が「来年まで続く」という見通しを示し、これまでのトーンを一変させた。

S&P500は今年25%近く上昇しているが、2022年まで好調が続くとは考えられないとウォール街のアナリストは警告している。ほとんどの専門家は、来年のS&P 500がわずかな上昇になると予測しているが、多くのリスクが残っている。それは、インフレの急上昇やサプライチェーン問題の継続、FRBの金融引き締めなどだ。その結果、投資家は平均以下のリターンしか得られないだろうとウォールストリートの大手は予測している。

編集=上田裕資

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