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新疆ウイグル自治区カシュガルに掲げられた中国国旗(Jonathan_Densford / Shutterstock.com)

米国ホロコースト記念博物館に所属するサイモン・スキョート虐殺防止センターは2021年11月、新疆地区のウイグル族の状況に関する検証結果を提示する最新報告書を公開した。「『我々を徐々に消し去るために』:ウイグル族に対する中国政府の攻撃(To Make Us Slowly Disappear”: The Chinese Government’s Assault on the Uyghurs)」と題したこの報告書では、中国政府が、ウイグル族に対するジェノサイド(民族大量虐殺)をおこなっている可能性があると結論づけられている。さらに、中国政府はジェノサイドの罪を防止するための法的義務を果たしていない、と同報告書は述べている。

中国当局がウイグル人コミュニティに属する人々の心身に重大な危害を加えていることを示す情報がこれまで公になってきたが、この報告書は、こうした情報を事実だと認定している。とりわけ、「ウイグル人女性への不妊手術の強制、子宮内避妊器具の強制的な装着、ウイグル人コミュニティに属する人々の拘留、拘留者に対する身体的虐待、子どもを含むウイグル人家族の移送や拘留による強制分離、拘留中のウイグル人や最近解放されたウイグル人、もしくは拘留されていないウイグル人を徴用した強制労働」といったことが認定されている。また、ウイグル人に重大な精神的・身体的危害を加える手段として、レイプや性暴力が用いられていることも指摘されている。

さらに報告書では、ウイグル人の出生を抑制する目的で、ウイグル人コミュニティに対して実施されている複数の措置も特定されている。たとえば、「ウイグル人女性への不妊手術の強制、国により認められた外科的介入がなければ取り外せない状況での子宮内避妊器具の装着の強制もしくは強要」が挙げられている。こうした手法により、新疆からウイグル人コミュニティが徐々に消滅しつつあると報告書は述べている。

新疆のウイグル人が置かれている状況をめぐっては、法的分析が続々と実施されており、今回の新たな報告書もそれに連なるものだ。この報告書が公開される数カ月前の2021年2月には、エセックス法廷弁護士事務所に所属する弁護士グループが同様の結論に達し、法律意見書のなかで、ジェノサイドと人道に対する罪がおこなわれている証拠を指摘している。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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