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連載「元アマゾン産業医の相談室」 サムネイルデザイン=高田尚弥/高山尚子

世界最高峰の企業、アマゾンジャパン、エクソンモービルなどで超多忙なビジネスパーソンたちの心をプレッシャーから守る任を負い、多くの社員と面接をしてきた産業医の鈴木英孝先生が、連載で「自分の心を守りながらパフォーマンスを上げる方法」を考える。

7回目の今回は、「部下や同僚」との関係で頭が痛い──という場合の対処法を教えていただいた。


部下に対する「NGな行動」


前回は上司との関係にストレスを感じる場合の話題を紹介しました。今回は同僚や部下との関係に起因するストレスへの心構えを紹介します。

私たちは思うように動いてくれない同僚や部下に対して、「メールの返信が遅い」、「仕事に対する責任感が乏しい」、「自分の頭で考えない」など、イライラ感をつのらせてしまいます。

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Getty Images

自分のイライラなら何とか我慢できるものの、組織のパフォーマンスひいては自分のキャリアにも悪影響が及びかねない場合は、どのように行動すればよいでしょうか。

「指示がないと動かない部下が多い」、「何を考えているのかわからない」など部下との関係に悩む上司は少なくありません。とはいえ、採用競争に勝ち抜いて入社した以上、部下たちも彼らなりの考えで仕事をしているはずです。彼らの悪い点は気になってしまうでしょうが、良い点にも気づくことはとても大切です。なお部下への関わり方としては、次の行動は「NG」になります。

・任せず自分でやってしまう:「期待通りに動いてくれない」、「教える時間がもったいない」ので、自分でやってしまった方が早いと部下に任せず自分でやってしまっていませんか? 短期的には仕事が進むように見えますが、いつまでたっても部下は仕事を覚えることができません。また、あなた自身が更に上の仕事にチャレンジする機会を逃してしまうことにもなってしまいます。

・問題点の追求から始めてしまう:最近では1オン1を積極的に導入している企業が増えています。上司と部下とで業務進捗を確認し、部下に対してアドバイスをするのが目的ですが、問題点の追求、その否定に時間を費やす上司を見かけることがあります。これでは1オン1が部下にとって苦痛で耐えるだけの時間になってしまいます。

・いつも忙しそうにしている:「何かあったら部下から相談してくるはずだ」と思い込んでいませんか? 信頼関係が構築されている上司・部下との間ではこの公式は成り立つでしょう。そうでない場合では、忙しそうな態度は、あなたと部下との距離を広げてしまいます。「いつも忙しそうで話しかけづらい上司」、「わざわざ質問するほどでもない」など諦めの気持ちにさせてしまいます。

・あいまいな表現が多い:「この資料をできるだけ早く提出してほしい」、「なるべくこのデータを利用してくれないか」などの、あいまいな表現で業務指示を行なっていないでしょうか? 「できるだけ」や「なるべく」という言葉から、部下が上司の意図を適切に受け止めることは酷なことです。「常識的に考えれば分かるだろう」と思うあなたは、部下の目には「説明責任を放棄している」上司と映ってしまいます。

・即断即決を求めてしまう:ビジネスにはスピード感が大事と言われています。「ビジネスはスピード感」とばかりに、部下に対しても常に即断即決を強いる上司を見かけることがあります。業務経験量に根ざした決断力が仕事では重要になります。業務経験が少ない部下に対して、上司と同じスピードでの決断を求めることは、そもそも無理であると認識しなければなりません。

文=鈴木英孝 編集=石井節子 

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