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いまだワールドカップでの活躍が鮮明に記憶に刻まれ、ラグビー界を牽引してきた五郎丸歩氏が、2021年のシーズンをもって現役を引退。次なるセカンドステージとして選んだのが、2022年1月開幕の新リーグに向けてヤマハ発動機が新設したプロクラブ「静岡ブルーレヴズ」のマネージメント業という裏方だ。スター街道を走り続けてきた彼の「これまで」と「これから」について、率直な心境を語ってもらった。

ラグビー人気を担い、燃焼し尽くした事で、次のステップを決断


──引退から新しい道に進まれた経緯をお聞かせ下さい。

2015年、そして2019年のワールドカップが終わった後、自分自身の中で「全てやりきった!」という清々しい気持ちで溢れていました。2015年からラグビーがフォーカスされて、とりわけ2019年、元日本代表として広報活動も含め色々なシーンでラグビーと関わった中で、日本代表は史上初のベスト8という好戦績を残す事が出来ました。それまではサッカーや野球に比べてマイナーなイメージのあったラグビーを盛り上げる事が出来たので、自分の使命が終わったなと。以前から心の中で35歳を引退の歳と決めていた事もあって、今年で現役を退く決断をしました。

──五郎丸さんのお力添えも相まって、ラグビーが国民的なスポーツになった事に対して、どうお考えですか。

以前は、ラグビーという競技を全然ご理解いただいてないと感じていて。アメフトとラグビーは同じでしょ?みたいな(笑)。ところが、ワールドカップを境に、ラグビーの特徴や精神性が国内に広がったかなと思います。

「興行権」を持って運営する、新リーグへのチャレンジ


──現役生活を終えた、今の気持ちをお聞かせ下さい。

後悔が全くない、という一言に尽きます。周囲からは、まだ続けて欲しいと言っていただく事もありますが、有難いと思う反面、現役時代でやり残した事はもうないので、次はセカンドキャリアとして、ラグビー界に何か恩返しが出来たらいいなと考えています。

──ラグビーを語る上で、国民からアイコン的に愛されてきた五郎丸さんがその役割を果たす事が出来た理由は、どういったところだとお考えですか。

自分自身でアイコンという立場かどうかは分かりませんが(笑)、アイコンと評価していただける事は、素直に嬉しいですね。ラグビーは「多様性」を重視するスポーツですが、僕は、日本人としてのアイデンティティを大切にしてきました。誰の国だと聞かれたら迷わず俺の国だ!と胸を張って言える「日本人としてのこだわり」が、とても強かったです。


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インタビュー・編集=谷本有香 文=中村麻美 企画コーディネート=宇藤智子

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