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平均より上の成績をキープしたうえで、「こういうことはできる」「これはできない」「ダイバーシティの観点としてこの問題について考えてほしい」など、自分の考えを説明していった。こうして相手に「聞く耳」を持たせるために結果を出し続けることで、コミュニティ内での扱われ方は、少しずつだがやがて大きく変わっていったという。

「目の前のことを120%でやりきること。私のキャリアは、その点と点をつないできただけで、実は行き当たりばったりなんです(笑)。

例えば、すごく面倒くさい仕事が自分に回ってきたとしますよね。その時に『これはつまらないからやらない』ではなくて、『どうやったら効率的にできるか』を徹底的に考えて、まずやってしまうこと。やり切ったあとで振り返って、『効率が悪いのはここだからこう直しましょう』と改善策の提案をするんです」

相手に認めてもらいたいなら、まずは自分に課されたことをやり抜いてから。そして、やり切れば必ずいい経験になる。これが、さまざまなハードルを乗り越え、環境につぶされず生き残ってきた河合のメソッドだ。

社会常識という壁は「軽々と乗り越える」


そんな河合が、今ビヨンドし(越え)たいと考えているのは、どんな壁なのか。

「私がこれまで越えてきたのかなと思うのは、社会常識でつくられた壁でした。前職の日本銀行では、私のような中途採用は極めて珍しく、生え抜きじゃなくても仕事ができることを示さなくてはいけませんでしたし、『君は社会常識から外れているよ』という忠告を下さった方も100万人くらいいましたから(笑)」

そのうちの「99万人の忠告をスルーして」、河合はJDDのトップとなった。1987年、男女雇用機会均等法が制定された直後に就職活動を経験した河合と同世代の人たちのなかには、同じ壁を壊すことを目標に掲げてきた人が多いかもしれない。当時は壁の前で大人しくしていることが期待されていたかもしれないが、いまは、「社会常識の壁は『乗り越えてもいいものなんだ』という認識が生まれてきている」と河合は言う。

「これからは、壁を乗り越えることを目標にするのではなくて、『軽々と乗り越えている』ところを見せていきたい。そういう自分になりたいと思っています」

文=島田早紀 写真=小田駿一 取材・編集=松崎美和子

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