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エミー賞コメディ・シリーズ部門で助演男優賞を獲得した俳優ブレット・ゴールドスタイン(左)と助演女優賞を獲得した女優ハンナ・ワディンガム(右)/Getty Images

9月19日に開催された第73回エミー賞は、700万人以上のアメリカ人がテレビで視聴し、昨年の最低記録から立ち直り、数年間続いた最低視聴率の更新がストップしたことが分かった。

CBSネットワークが発表したニールセンの速報値によると、19日夜のエミー賞のテレビ視聴者数は740万人だった。この数字は自宅以外で番組を観た人や、バイアコムCBS傘下のストリーミングサービスのParamount+などで視聴した人を含まないものという。

今年の視聴者数は、無観客で開催され640万人の視聴者を集めた昨年のエミー賞から16%跳上昇した。さらに、2019年の690万人という数字も上回っている。

しかし、AP通信によると今年のエミー賞の視聴者数は、最低記録の更新が相次いだ時期の2018年(1020万人)、2017年(1140万人)、2016年(1130万人)、2015年(1190万人)には及ばなかった。

エミー賞は長年、右肩下がりの視聴率に直面してきた。ニールセンの過去のデータによると、2000年には約2180万人、1986年には約3580万人がこの番組の放送を視聴していた。

他のアワードの視聴率も、パンデミックの前から低下が続いている。グラミー賞の視聴者数は、2019年に1990万人だったが、2020年には1870万人に低下し、今年は880万人に急落していた。

また、アカデミー賞は3年前に2960万人の視聴者を集めたが、昨年は2360万人、今年は990万人まで急落した。

このようなテレビ視聴率の低下は、テレビ放送からストリーミングへの移行を反映している可能性もある。しかし、ストリーミング・プラットフォームは、エミー賞のような大イベントを頻繁に同時中継するものの、ニールセンの集計対象とならない場合が多い。

SNSもテレビ視聴率低下の原因に


テレビネットワークは、パンデミックの開始以降に、特にアワードの授賞式の視聴率の低下に直面している。グラミー賞とアカデミー賞の視聴率は今年大幅に低下し、MLBワールドシリーズは2020年に史上最低の視聴率に直面した。また、NBAファイナルの視聴率も2019年から2020年にかけて約50%低下し、東京五輪の米国向け放送権を持つNBCによると今年の東京オリンピックの開会式の視聴者数は、2016年のリオ五輪と比べて約950万人減少した。

新型コロナウイルスは、スポーツリーグに試合の延期や再編成を強要したり、ライブ番組に規模の縮小をもたらし、この傾向を後押ししている。

しかし、より幅広い視聴者の行動の変化が、テレビ視聴率の低下につながっていることも考えられる。ネットフリックスなどのストリーミングは、従来のテレビネットワークから視聴者の関心を奪っており、近年は授賞式の動向がリアルタイムでソーシャルメディア上に流れる傾向があるため、長時間に及ぶテレビ放送を見る必要性が薄れている。

ただし、他にもいくつかのテレビ番組がここ数ヶ月で視聴率を回復させている。NFLのキックオフゲームは、今月初めに2015年以来で最大の視聴者数を獲得し、今年のNBAファイナルの視聴率も、2019年の水準には追いついていないものの、2020年から23%も伸びていた。

編集=上田裕資

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