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Momentum Fotograh / Shutterstock.com

先月のビットコインの大暴落を受けて、上場企業としては最大のビットコイン保有量を誇る「マイクロストラテジー」は、第2四半期に少なくとも2億8450万ドル(約311億円)の損失を計上する見通しだ。しかし、ビリオネアのマイケル・セイラーCEOが率いる同社は、強気のポジションを崩さず、新たな資金調達によって変動の激しいビットコインへの投資をさらに拡大する意向だ。

バージニア州本拠のマイクロストラテジーは6月7日の届け出書類で、「ビットコインの市場価格の変動」によって、6月30日までの四半期に2億8450万ドルの減損損失が発生する見込みであることを明らかにした。

同社は、この届け出書類とは別に7日朝のプレスリリースで、2028年満期の社債を発行することで、機関投資家から4億ドルを調達すると発表した。マイクロストラテジーは、この資金をビットコインの買い増しに用いると述べている。

マイクロストラテジーの株価は、2月の20年ぶりの高値から約55%下落しており、その下げ幅は4月の高値から約43%下落したビットコインを上回っている。

同社は約9万2000BTCを所有しており、その価値は一時50億ドルを超えていたが、現在は約34億ドル程度に下落している。

テスラのイーロン・マスクが2月20日、ビットコインの価格が「高いように思える」と発言したことでビットコインは急落し、それを受けてマイクロストラテジーの株価も急落した。しかし、その当時、同社のセイラーCEOは「世界で最も広く採用されている暗号通貨であるビットコインが、価値の貯蔵庫として機能するという信念を改めて確認した」と述べ、2月24日に10億ドルの資金でビットコインを追加購入したことを発表していた。

当時のビットコインの価格は約5万2756ドルで、現在の約3万6640ドルを40%上回る水準だった。

資産運用会社トレジャリー・パートナーズによると、米国の企業会計規則でビットコインは、価値を原価で報告する「無形資産」に分類され、価値が下落した際には、評価損を計上しなくてはならないという。しかし、資産価値が上昇しても、売却するまでの間は評価額を変更できないルールとなっている。

「ここ最近のビットコインの乱高下は、企業が健全な現金投資先として暗号通貨に頼ることができないことを示している」とクラインは指摘した。「企業投資家は、ビットコインへの投資で甘いお菓子を食べられず、消化不良を起こす」と彼は付け加えた。

マイクロストラテジーは、上場企業の中で最も多くのビットコインを所有しているが、非上場の暗号資産運用会社のグレースケール・インベストメンツは、約65万BTCを所有しており、その価値は240億ドルを超えている。

編集=上田裕資

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