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米調査会社ギャラップは先日、2020年の時点で新型コロナウイルスのワクチン接種に前向きだった人の割合を世界規模で調べた世論調査を発表した。その結果、世界で新型コロナウイルスのワクチンを摂取する意思があった人の割合は、集団免疫の獲得のため専門家らが必要だと考えている70~90%の水準に届いていなかったことが明らかになった。

2020年にワクチン接種を受けても構わないと答えていた人は過半数の68%だったが、国によって大きな格差が存在した。ギャラップ社によると、主に東欧とアフリカの20カ国では、新型コロナウイルスのワクチンを拒否すると答えていた人が過半数だった。新型コロナウイルスが流行して1年目の昨年、ワクチンを接種したくないと考えていた人は世界中で合わせると10億人以上になった。

ワクチンの接種を拒否すると答えた人の割合が多かった国はガボン(66%がワクチン接種を拒否)、カメルーン(65%)、ヨルダン(62%)で、ハンガリーやブルガリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ロシア、カザフスタンもワクチン接種を拒否すると答えた人の割合が60%以上だった。

一方、ワクチン接種の意思があった人の割合が最も多かったのはミャンマー(96%がワクチン接種に意欲的)で、その後はネパール(87%)とニカラグア(87%)が続いた。(編集注:日本は70%だった)

ロシアは昨年、世界で初めて新型コロナウイルスのワクチンを承認した国となったが、国民の間ではためらいや不信感が色濃く、接種率は現在他の国に後れを取っている。米国では、5月上旬時点で44%の人が少なくとも1回目のワクチンを接種していたが、ロシアではわずか8.5%にとどまっている。

ギャラップ社は、ワクチンへの受容性を調べた同調査が行われたのは2020年で、当時の新型コロナウイルスのまん延状況は現在とは異なり、ワクチン接種の取り組みもその大半がまだ始まっていなかったことを指摘している。

世界の多くの国でワクチン接種がうまく安全に進められていることを受け、ワクチンに対する考え方が今年に入って大きく変化していることも考えられ得る。

どちらにせよギャラップ社は、新型コロナウイルス感染症が流行した1年目の同社の調査結果は、ワクチンへの抵抗がいまだに根強い地域を示す指標になると述べている。ロシアや東欧各国では住民がワクチンに懐疑的で、住民にワクチンを接種するよう促す上で当局が困難に直面していることを考えると、ギャラップ社のこの主張も確かに裏付けられていると言える。

翻訳・編集=出田静

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