美の多様性を読み解くマーケターの視点


パンデミックの危機をチャンスに。強いチームを作る方法とは?


──パンデミックの状況下、CEOとしてどのような意識でビジネスに向き合っていますか。

「KORA Organics」は世界30カ国で展開されており、アメリカとオーストラリアで働く従業員は現在60名います。私は、CEOとして、それぞれのプロジェクトがスムーズに進行できているかすべてのプロセスをチェックしています。

このパンデミックの状況下で、アメリカは未だに在宅勤務ですが、オーストラリアでは、通常どおりオフィスで働いています。

国によって働き方が違う中で、それぞれのプロジェクトが順調に進行し、「世界中の人に、より健康的な選択をしてほしい」というブランドのビジョンを実現していくためには、チームビルディングは重要で、より良いチームづくりに尽力しています。

──CEOとして、「KORA Organics」のバリューでもあるポジティブな言葉をチームに投げかけているのですか。

そうですね。プロジェクトに対して、フレキシブルでいることも大切ですし、離れていてもお互いのつながりを感じ、気持ちを高め合うことが重要だと思っているので、チームのエネルギーが上がるような言葉を投げかけています。Zoomを通して、チームみんなでメディテーションをしたりヨガをして、スタッフそれぞれの心身の健康にも気配りしています。

──CEOとして、パンデミックのピンチをどのように乗り越え、ビジネスチャンスにしているのか教えてください。

パンデミックにより、店舗での売上が見込めないため、オンラインショップにシフトしていく必要がありました。SNSやデジタル広告をこれまで以上に重視し、この危機を乗り越えています。

また、このパンデミックの危機によって、「KORA Organics」を立ち上げた当時のフィロソフィーが素晴らしいものだったということに改めて気づくことができました。体に害のない成分を使った製品で、肌と体、心も豊かにするといった10年前の創業当時から私が大切にしてきた理念に、この状況下で多くの人々が気づいたことは、ブランドにとって好機なのではないかと考えています。

インタビューを終えて:一貫性から見える、真のリーダーシップ


ミランダ・カー

ミランダ・カーのインタビューを通して感じたのは、先見の明に優れ、時代のニーズに沿ってプランニングしながら、「人々に肌・体・心にとって健康的な選択をしてほしい」というブランド創設当時からのフィロソフィーを貫き確立しているリーダーとしての情熱だ。

有機認証を受けている「KORA Organics」の製品は、成分の安全性はもちろん、その配合率も重視し、信頼性、透明性にこだわるミランダ・カーの姿勢が反映されている。

一方で、ここ数年、急速な拡大を見せているクリーン・ビューティ市場において、環境や成分の安全性に配慮しているように見せかけて、実態はそうではないグリーン・ウォッシュブランドが横行していることも忘れてはならない。

このような背景において、自身の価値観とブランドのミッションを一貫して貫き、チームビルディングにおいてもブランドバリューを取り入れ、真に信頼できるブランドを確立しているミランダ・カーのリーダーシップは、ビジネスパーソンにとって、パンデミックの危機を乗り越えるヒントになるだろう。


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文=田辺敦子

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