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アメックスから顧客を奪う


他のフィンテックスタートアップも、評価額が急激に拡大している。ユタ州に本拠を置くDivvyは、1月に1億6500万ドルを調達し、評価額は18億ドルに達した。また、Brexは新規調達を行っている最中で、創業から4年で評価額は3倍の80億ドルに達する見込みだ。

PitchBookによると、フィンテック企業による調達額は、今年だけで210億ドルに達したという。これは、2018年に記録した530億ドルに迫るペースだ。

Rampは、今回調達した資金をプロダクト開発と人件費に充当する予定だ。同社の従業員数は100名で、パンデミック中に5倍に増えたという。同社は今後、経費管理ソフトに自動節約機能や会計機能を追加するなど、機能を強化する計画だ。

Glymanによると、顧客の90%以上がExpensifyやConcurなどの既存サービスから、Rampの経費管理ソフトに完全移行したという。成長を持続させるため、同社はStripeとゴールドマン・サックスの元幹部であるColin Kennedyをチーフ・ビジネス・オフィサーに任命した。

ラスベガス出身のGlymanは、Rampを創業する前にも急成長スタートアップの経営に携わった経験を持つ。彼は、共同創業者兼チーフ・テクノロジー・オフィサーのKarim Atiyehとは大学で、チーフ・プロダクト・オフィサーのGene Leeとは高校で知り合った。

GlymanとAtiyehは、2014年にParibusを立ち上げた。Paribusは、オンラインで商品を購入した買い物客が、その後商品が値下げになった場合に自動で返金が得られるというサービスだ。Glymanによると、2015年5月にはユーザー数が約100万人に達したという。

Paribusの急成長にクレジットカード大手Capital Oneが目を付け、2016年10月に同社を買収した。買収価額は明らかになっていない。

Glymanが今目指しているのは、法人クレジットカード業界の巨人であるアメリカン・エキスプレスに挑むことだ。同社の昨年の取扱高は8710億ドルだった。Glymanによると、Rampの顧客の約3分の1が、アメリカン・エキスプレスからの乗り換えだという。

Glymanは、この1年間の爆発的な成長を振り返り、次のように述べた。「Rampは、多くの人が聞いたことのない秘密に似ている。我々の成長余力は非常に大きいと考えている」

編集=上田裕資

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