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インフルエンザウイルスなどのウイルスは、常に変異している。動物の細胞に侵入したウイルスは、その動物の細胞を使って大量に複製するが、その過程ではいくらかのエラーも発生する。それぞれの遺伝子コードにわずかな違いが生じることで、ウイルスは変異して行動力を弱めることもあり、生存能力を高めることもある。

また、異なる動物に感染するようになれば、その変異ウイルスは「適応度に強みを持つ」ことになり、すぐに他の株を打ち負かすと考えられる。ヒトにも動物にも感染するウイルスはより多くの「選択肢」を持ち、生き残っていく可能性が高まるということだ。

世界的な監視システムが必要


このように、ウイルスが他の動物からヒトに感染するようになる可能性は、常にある。感染したヒトのなかには発症する人も、重症化する人も出てくるだろう。また、大勢が感染すれば、ウイルスはさらに変異し、ヒトからヒトへの感染が起きるおそれもある。

ヒトは警戒を怠ってはならない。そのような感染が発生すれば、1~2カ月後ではなく可能な限り迅速に感染の発生を把握し、報告できる監視システムを構築しておく必要がある。

世界は現在、ロシアで発生するかもしれない鳥インフルエンザの大流行をすぐに特定し、流行を抑制することについて、同国の公衆衛生当局に依存している。だが、理想としては感染が拡大した12月中に、またはその後のできるだけ早い時期に、それは世界中の公衆衛生の専門家に伝えられているべきだった。

ウイルスの検出、調査、そして報告の遅れが、世界中のより多くのヒトを、鳥インフルエンザに感染させていた危険もあったのだ。

編集=木内涼子

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