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世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

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9月に出版された『amazonのすごい会議―ジェフ・ベゾスが生んだマネジメントの技法』(東洋経済新報社)の著者、佐藤将之氏は、アマゾンジャパンの立ち上げメンバーとして2000年7月に入社。サプライチェーン、書籍仕入れ部門を経て2005年よりオペレーション部門で、2016年に同社を退職するまでディレクターとして国内最大級の物流ネットワークの発展に寄与した。

世界トップの企業、アマゾンの成長を支える原動力である「会議の技法」とは、どのようなものなのか。

同書の一部より抜粋し、ジェフ・ベゾスが設けたアマゾン流、会議の効率化を図るためのルールを紹介する。


15分の黙読


「意思決定会議」では、まずファシリテーター(オーナー)は、会議を開く趣旨を一通り確認した上で、最終的に会議室を出るときにどういう状態にもっていきたいかというゴールを共有し、どのような順番でそれらを検討するのかを説明します。また、参加者の手元に会議資料が揃っているかどうかも確認します。

そしてその後の流れが、アマゾンは独特です。

一般的な組織であれば、会議資料の作成者が他の出席者に議案の概要の説明を求められることと思います。

しかしアマゾンではそうはしません。まず、目の前にある会議資料を各自で黙読するのです。事前に資料をメールで送付した場合でも、1ページャーなら5分、6ページャーなら15分間くらい、必ず読むための時間をとります。

このときに重要なのが、沈黙を保つこと。一通り目を通してもらう間、質問は一切受け付けません。

良い資料と沈黙が非効率な質問を排除する


「意思決定会議」において、アマゾンがこうした進め方を採用するのには、それなりの理由があります。

資料の作成者が会議の冒頭で概要を口頭で説明していくやり方では、たとえば2ページ目の話をしているときに、誰かが何かの言葉に引っかかって、「ちょっと待って」と止めて質問するということが起こりがちです。

実は、その答えに当たる部分が4ページ目に書かれていたりするのですが、質問している人は資料の全体を把握していないので、そんなことはわかりません。プレゼンテーションなどでも、途中で質問されて、「それは後から出てきますから」というやりとりがよく見られますが、それと同じことです。

ベゾスはこれを非常に嫌がります。既に書いてあること、説明が予定されていることを質問するのは無駄です。読みながら、わからないところにクエスチョンマークをつけ、後のページで説明されていたらマークを消し、残ったものだけについて質問したほうが、時間的にはるかに効率がよい、と考えて、このような沈黙をルール化したのです。

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文=佐藤将之 編集=石井節子

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