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最先端の経済誌「Forbes JAPAN」の記事紹介


「手洗い行為は、基本的に自分のためにやるものです。ただ、それだけでなく、一人ひとりの行為が全体の衛生や健康につながっているという意識も強くなっている。この空気感が、お店側にも広がると面白い。手洗い専用機を入り口に置いてみんな使えるようにすれば、お客さんや従業員に安心を提供するだけでなく、街にとってのシェアードバリューになります。WOSHは、そうやって新しい衛生習慣をつくっていくときの象徴的な製品になる」

前田の思いに共鳴するように、街ぐるみで公衆手洗いに取り組む動きも現れ始めた。銀座では、GINZA SIXや銀座三越、ルミネ有楽町など複数の商業施設が「公衆手洗い推進パートナーシップ」を結んだ。WOSHが出荷される12月以降、銀座の約100カ所に公衆手洗いが設置される予定だ。

水インフラに依存しないWOSHは、どこにどのように置いてもいい。それは施設や店の自由だ。ただ、同時に全体としては公衆衛生の向上という方向性に収斂されていく。これはまさに前田がやりたかった複雑系の都市づくりだろう。



今年4月、CEOに就任した。目指すビジョンは明快だ。

「2030年までに自律分散型の水循環社会を実現させることで、水資源が不足しない状態にします。そして2050年には、人類が自分の欲しい水を自由自在にコントロールできる世界にしたい」

取材中、前田は建築学科時代に設計した作品についても熱心に説明してくれた。水でやりたいことを実現した後は、また都市計画分野に戻りたいのではないか。そう問うと、首を横に振った。

「水でやるべきことが山積みなので、あまり言ってないんですけどね。エネルギー、食糧、空気、素材……。実はすべての資源の生産と再処理を自律分散化したいんです」

見据えているのは、地球規模の循環だ。


前田瑶介◎1992年生まれ。東京大学、同大学院で建築学を専攻し、東京大学総長賞受賞。teamLab等でPM、エンジニアとして勤務。建築物の電力需要予測アルゴリズムの開発・売却後、WOTAに参画しCOOに就任。2020年5月より代表取締役CEO。


11月7日(土)13:30〜開催される「ONLINE FES.」に、前田氏の登壇が決定!
ライブ中はチャットへ質問・書き込みも可能です。多くの読者の皆さまの参加をお待ちしております。

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文=村上 啓 写真=平岩 享

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