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2020年も終わりが近づく中、ファーウェイは最新テクノロジーをつめ込んだ新端末をリリースし、ソフトウェア・エコシステムも拡充した。しかし、同社が保有するチップセットの在庫は枯渇しつつあり、2021年の販売台数は急減する可能性がある。

ファーウェイは、生存のためにアンドロイドとの競争に必ず勝利する必要があると述べているが、グーグルとの取引を再開できなければ中国国外での販売は苦戦が続くだろう。

先日は「グーグルモバイルサービス(GMS)」をファーウェイ端末にインストールする方法が報じられた。XDA-Developersが開発した「Googlefier」というアプリを使うと、昨年閉鎖されたGMS回復ソフトウェア「LZPlay」を用いてグーグルのアプリをインストールできるという。「Googlefierを使うと、グーグルプレイストアなどのグーグルアプリを端末にインストールし、グーグルアカウントにログインすることができる」と、XDA-Developersは述べている。

自社ブランド「Honor」の売却で得るもの


ファーウェイは先日、今年の第3四半期決算を発表した。売上高は前年比9.9%増だったが、成長率は昨年同時期の24.4%から大幅に減少した。同社は、この結果を想定通りとしている。米政府のブラックリスト入りと新型コロナウイルスの感染拡大という逆風の中、同社は「なんとか生き残って前進し、顧客やサプライヤーへの責任を果たすための解決策を全力で見出していく」と述べている。

ファーウェイは、自社ブランド「Honor」の売却を検討していると報じられているが、これは同社が米政府による制裁から逃れるのに必死であることを物語っている。このニュースから、2つの可能性が読み取れる。

1つは、ファーウェイが小規模な事業体に分割することで、米政府の制裁を免れようとしているというものだ。もう1つは、ファーウェイが傘下のスマホブランドを売却することで必要なチップセットへのアクセスを確保し、その後同社の独自OSの「HarmonyOS」をそれらのブランドの端末に搭載してAndroidに対抗するというものだ。

ファーウェイにとって、今後数カ月は非常に重要な意味を持つ。チップセットの在庫減少と新規ライセンスによる供給確保、新型スマホのローンチに向けたHarmonyOSの機能改善と他メーカーへの供給、ファーウェイモバイルサービス(HMS)のエコシステム拡充、欧米諸国によるファーウェイの5Gネットワークからの排除などが同社にとって今後の大きな課題となる。

もちろん、米大統領選の結果が同社への規制に与える影響も注視される。

編集=上田裕資

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