フォーブスジャパン編集部


今年2月に、西村はCNNのドキュメンタリーで取り上げられたが、その時の動画がインスタグラムにも投稿された。すると、「彼は本当のお坊さんではない」「ソーシャリストのプロパガンダだ」「CNNがこういう人を紹介するとは、世界の終わりだ」などと、心無いコメントも書き込まれた。

この投稿をInstagramで見る

CNN(@cnn)がシェアした投稿 -


どれも本人が目にしたら傷つくような言葉ばかりだ。だが、西村は「こういうコメントをみても、私には関係ありません。私は間違ったことはしていないので、気にしていられないなって思います」ときっぱり答える。

「これは私の問題ではなく、書いている人の問題です。その人自身が何かを我慢して、辛い状況にあるのかもしれません。ハッピーな人は誹謗中傷なんてしませんよね?」

メディアで取り上げられると、フォロワーが増えて人気も増す反面、ネガティブな反応も多くなっていく。これはSNSの性質であり、問題でもある。だが西村は次のように考えるようにしている。

「ひとり反対意見を抱く人がいたら、5人応援してくれる人も増えたんだろうと、発想の転換をすることによって、肯定的に捉えるようになりました」

浄土宗の寺に生まれ、修行をして僧侶になった西村は「セクシュアリティは関係なく、どんな人でも平等」という仏教の教えを知った。僧侶である父親からは、同性愛者であることを打ち明けた際も受け止めてくれたが、「LGBTQと公に言わなくても、目立たないように、馴染むように生きて行けばいいのに」と言われたことがある。それは裏返せば「発信して目立つことで、標的になるかもしれない」と心配する親心からの言葉だ。西村は「心配する気持ちもわかります。でもお互い理解に努めて、今では応援してくれていますよ」と微笑む。

自分の経験を通じて、私がコロナ禍に感じたこと


コロナ禍は未曾有の事態で、不安な気持ちや孤独を感じた人も多くいた。西村は、この間どのようなことを感じていたのだろうか。

情報過多である現状に対して、西村は自身のSNSでの発信だけでなく、情報収集の方法にも留意するようになったという。

「たくさん情報がある中で、どこから情報を取り入れるかを見直しました。世界のニュースに関しても、発信源をチェックして信頼できる新聞や放送局などから、正しい情報を取り入れるように意識しました」

文=督あかり 写真=Christian Tartarello スタイリスト=Leonard Arceo

PICK UP

あなたにおすすめ