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Photo by AAron Ontiveroz/MediaNews Group/The Denver Post via Getty Images

市場は常に、強気になる理由、あるいは弱気になる理由を求めてやまないものだ。そして今、投資顧問企業マクロレンズ(Macrolens)のチーフストラテジスト、ブライアン・マッカーシー(Brian McCarthy)が、ある説を唱えている。マッカーシー自身はこの説を「ピッグスキン・エピファニー(pigskin epiphany=「アメフトのボールによる啓示」)」と呼んでいるが、仮にこれが本当に啓示なのだとしたら、それは「強気になる理由」のほうだ。

この説とは、こういうものだ。米国のプロフットボール(NFL)が9月10日に開幕した。言うまでもなく、アメフトは米国の国民的なスポーツ・エンターテインメントだ。バスケットボールや野球、アイスホッケーとはわけが違う。これらのスポーツのプロリーグはこの夏、開催されてはいたものの、試合はすべて無観客あるいはバーチャルファンの前で行われるのみだった。

数週間前にはカレッジ・フットボールが始まったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新規陽性者数が再び大幅に上昇する気配はない(もしそうなっていたら、アメフトは再び中断に追い込まれていただろう)。つまり、アメフトがこの秋を無事に切り抜けられれば、パンデミックに対するパニックはさらに鎮まる。そうなれば、経済活動の再開がさらに進む(ニューヨーク市でも、9月中に屋内での飲食が解禁される見込みだ)。そうなれば、これまでに株価が大きく下落し、今後の見通しは「普段通りの生活が回復するか」次第とされていた銘柄も見事に復活を果たす、というのだ。

市場の「コロナウイルス相場」をチクリと皮肉った、マッカーシーの短期的な見通しを裏付けるような出来事も起きている。コネチカット州ハートフォードでは9月9日、今シーズンは大学等でのアメフト試合を行わないというネッド・ラモント州知事の命令に反発し、数百人の学生やスポーツ関係者たちが抗議デモを行った。だが、お隣のマサチューセッツ州ではそのような動きは起きてない。多くの学校は、冬までシーズンを延期している。

コネチカット州学校対抗体育連盟(CIAC)は、コネチカット州保健局の意見を踏まえて、アメフトのシーズン開幕を取りやめると発表した。同州保健局は、アメフトは「リスクの高い活動」であり、試合の実施には賛成できないとの見解を示していた。この判断に対し、学生や保護者、コーチらは9日、ハートフォードに集結し、抗議の意思表示を行った。

コネチカット州は、今回のパンデミックで最も大きな影響を受けた州の1つだ。

マッカーシーは顧客向けのメモで、「米国の株式市場にとって短期的に最も重要な意味を持つ下支え要素は、おそらくアメフトの開幕だ」と記している。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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