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英国マンチェスター本拠の「Autocab」はウーバーに買収された後も独立したオペレーションを続けていると、同社のCEOは述べている。

ウーバーは先月、創業30年以上のタクシー向けソフトウェア企業のAutocabを、非公開の金額で買収すると発表した。Autocabは各国のタクシー企業に、予約や配車向けのソフトウェアを提供している。

英国で現地の規制に直面するウーバーにとって、この買収は重要な意味を持つ。ロンドン交通局はウーバーのライセンスを無効化しようとしており、この争いは法廷に持ち込まれている。ウーバーは英国政府から、ドライバーらを社員として雇用するように求める訴えも起こされている。

ウーバーはAutocabの買収を通じ、英国でまだ進出を果たせていない十数の都市にアクセス可能になり、Autocabが地盤を持つ他の20の欧州の都市にも足がかりを築ける。

Autocabの主要プロダクトは、「iGo」と呼ばれるタクシーやハイヤー企業の予約を管理するプラットフォームだ。iGoはウーバーやその他の配車アプリの競合である、伝統的なタクシー企業に利用されている。

ウーバーがAutocabを買収したことは、タクシーやハイヤー業界からの批判を浴びた。しかし、AutocabのCEOのSafa Alkatebは、同社とウーバーの関係が伝統的な業界に脅威を与えるものではないと述べている。

「Autocabは今後も独立した企業として存続を続け、従来の顧客たちと良好な関係を保っていく」とAlkatebは述べている。彼の話では、Autocabがウーバーとの話し合いを開始したのは、新型コロナウイルスのパンデミックの前だったという。

パンデミックは、配車業界に大きなダメージをもたらし、特にロックダウンが実施されたことにより、顧客数は激減した。ウーバーはその後、フードデリバリー分野への注力を進めることになった。ウーバーは、収益源の多角化を目指し、バイクやスクーター、公共交通機関との連携の強化も開始している。

タクシーの予約を管理するAutocabのソフトウェアや、iGoのマーケットプレイスと連携をとることで、ウーバーは顧客に与える選択肢を拡大できる。Alkatebによると両社の連携はまだ調整段階だというが、Autocabにはサービス範囲を拡大する余地があるという。

「当社の事業エリアはグローバルに広がっており、今後もソフトウェアやマーケットプレイスのキャパシティを拡大し、事業規模を拡大していきたい」と彼は話した。

ウーバーは現在、ロンドンの法廷での裁判に直面しているが、最終決定まではまだ時間がかかる見通しだ。さらに、その結果次第で、ウーバーは同社にとって欧州最大の市場である英国でのビジネスに支障をきたすことになるかもしれない。

編集=上田裕資

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