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Donald Iain Smith / Getty Images

フィンテックを利用した投資の総額は、2018年時点で500億ドルを超え、テクノロジー主体の金融サービスは爆発的に増加している。しかし、効果のほどはどうだろう? 経験豊富な投資アナリストとアルゴリズムでは、どちらが優良株の選定にすぐれているのだろう? この疑問に、インディアナ大学の研究チームが挑んだ。

ブレイデン・コールマン(Braiden Coleman)、ケネス・マークレー(Kenneth Merkley)、ジョセフ・パチェリ(Joseph Pacelli)の3人は、2003年から2018年のあいだに公開された、7万6568件のロボットアナリストによる報告を検証した。彼らの発見を以下で紹介しよう。

主な違い


バランスのとれた評価


人間のアナリストに対する批判のひとつに、企業株の売りを勧めることが少なすぎるというものがある。人間のアナリストが「売り」と判断するのは20社に1社ほどだが、ロボットアナリストの評価では4社に1社が「売り」だ。

これはおそらく、人間のアナリストには、取引先企業との関係を維持し、投資銀行との関係を発展させたいという思惑があるからだろう。一方、ロボットは、経営陣と顔を合わせることなく、証券取引委員会の資料やその他のデータセットを解析する。

だからといって、ロボットの方がすぐれているとはいえないのは当然だ。アルゴリズムのプロセスに期待される通りに、評価をより均等に分散させるというだけだ。それでもロボットは、人間のアナリストにありがちな過度な楽観主義に陥りにくいとは言えそうだ。

頻繁な修正


ロボットは評価リポートに、より頻繁に修正を加える傾向にある。新たなニュースが舞い込むたびに、ロボットの意見は変わる。これもまた、人間のアナリストはアンカリングによる行動バイアスの影響下にあることを示唆している。人はいったん公に意見を表明すると、なかなかそれを変えられないが、ロボットがこのような潜在的な問題に陥ることはないのだ。

とはいえ、推奨内容があまり頻繁に変わると、それに従う企業は、取引コストの増大や税務上の問題に直面するおそれがある。そのため、頻繁な更新はポートフォリオにとって必ずしもプラスに作用するとは限らない。

更新タイミングの違い


ロボットが分析を更新するタイミングは、人間のアナリストとは異なる傾向がある。ロボットは証券取引委員会のデータを分析するため、更新は10Q(四半期業績報告)や10K(年次業績報告)といった分析材料となるデータの開示後におこなわれる傾向にある。

一方、人間のアナリストはふつう、決算発表で経営陣がスライドを提示し、投資家の質問に答えたあとで更新を行う。どちらも一般的な情報源だが、明らかに人間のアナリストとロボットでは重きをおくものが異なっているのだ。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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