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Photo by Jabin Botsford/The Washington Post via Getty Images

調査機関ピュー・リサーチ・センターが2020年7月30日に公表した新たな調査結果から、新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、米国人の中国に対する感情がさらに悪化していることがわかった。

中国に対して否定的な考えを持つ米国人(18歳以上)の割合は、3月の調査結果と比較して7ポイント上昇。中国政府は新型コロナウイルスの初期対応とその後の感染拡大対策を誤ったとする見方が米国で広まっていることを示している。

中国について「好ましくない」と回答した人の割合は73%に上り、2018年と比較して26ポイント増えている。2010年を振り返ると、中国について「好ましくない」と回答した割合は36%と大幅に低く、「好ましい」という回答は49%だった。

ここ10年で対中感情が徐々に悪化してきたのには、多くの理由がある。たとえば、中国政府が南シナ海の領有権を主張していることや、トランプ政権がパンデミック以前から繰り広げている米中貿易戦争などが、対中感情のさらなる大幅悪化につながった。

今回の調査で中国に対して最も否定的だったのは50歳以上の米国人で、81%が中国について「好ましくない」と回答した。それに対して、18歳から29歳の層で「好ましくない」と回答した人の割合は56%にとどまった。また、共和党員の83%、民主党員の68%が中国について「好ましくない」と回答しており、否定的な対中感情は両党支持者に共通していることがわかる。

ピュー・リサーチ・センターの調査においては、中国に対する米国の世論の厳しさを示す点がいくつか見られる。まず、新型コロナウイルス感染症が広まったのは、中国政府の初期対応に「大きな原因がある」と「かなり原因がある」と回答した人の割合が78%に上っていることだ。また、中国の習近平国家主席が国際問題について正しく対処しているかどうかについて、「あまり信頼していない」と「まったく信頼していない」と回答した人の割合も77%に達している。

一般的に、米中関係についてはきわめて否定的な見方がされている。現在の米中の経済的関係は「悪い状態にある」と回答した人は68%に上り、2019年5月の調査と比べて15ポイント上昇した。さらに、回答者の4分の1を少し上回る人が、中国は米国の敵だとまで述べている。

中国について「好ましい」「好ましくない」と回答した米国人の割合*

    好ましい/好ましくない
2005年 : 43%/35%
2010年 : 49%/36%
2015年 : 38%/54%
2020年 : 22%/73%

*2005年から2019年は春に調査を実施。2020年は6月16日から7月14日までの期間に調査を実施。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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